ひげ爺のお産・子育てご意見番

子どもは育つ力を持って生まれてきますが
親に子育てする力が減っています。
親育て支援の中で感じたことを書いています。

お産の扱い中止の手紙

2008年05月26日 | 産科医療を考える
今回は、お産の現状を知っていただくために、お産を取りやめる案内をいただきましたので、それをご紹介します。
短い文面ですが、深い意味が込められています。
*****************

拝啓
向寒の候、貴会ますますご発展のことお慶び申し上げます。
日頃のご活躍を快く拝見させていただいています。
 さて当院におきましては、諸般の事情により、本年3月をもって産科の入院取り扱いを中止しまして、外来診療のみとさせていただくことになりました。
長い間貴会のHPリストに紹介いただきありがとうございました。今後は分娩施設紹介のリストより取り下げていただきますようお願いいたします。今後貴会のますますのご活躍を祈念いたします。
私も昨今の産科情勢に希望が持てなくなってしまった一人で、厚生労働省医政局課長の判断(態度)や、過酷な労働環境を理解出来ない人々の影響、小生の体力などの理由で外来のみの診療に甘んじてしまいました。我が国の出生率を上げるような政治的バックアップ、助産師、看護師との連携などを密にしてもっとお産の素晴らしさ、子育ての楽しさなど啓蒙していくことも期待してなりません。
* *************
皆さんはどのようにお感じになりましたか。
多くの医師が、希望や喜びを失って去っていっています。
この背景にあるのは、「国の無策」「患者のエゴ」などが大きな要因です。

僕は悲しい。

でも、この国のためにささやかですが活動を続けていきます。
信念を持って。

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2 コメント

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私の母は実家近くの産婦人科で出産しました。 (shinko)
2008-05-26 17:10:13
私の母は実家近くの産婦人科で出産しました。
弟も同じ産婦人科で生れました。
私が出産する時に聞いた話ですが、そこの先生は母が早産の傾向にあったため、臨月に入るといつ陣痛が始まってもいいように、病院隣の自宅で待機してくださっていたそうです。
私も同じ産婦人科で出産したいと思っていましたが、諸々の事情から夢となってしまいました。
30年以上前の第二次ベビーブームの世代です。
少子化は行政的な問題だけでなく、私達世代の価値観が変わってきていると思います。
独身の友人達を見てると、「今さら結婚して、自分の自由を奪われるのはイヤ」という意見も少なくありません。
「結婚して家庭を持つ」事に対しての喜びが少ないようです。
私達の世代が出産してると、第三次ベビーブームになっていたのかもしれませんね。
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shinkoさんありがとうございました。 (ひげ爺)
2008-05-26 20:14:32
shinkoさんありがとうございました。
お母さんが出産された産院で産めないのは残念ですね。
私の知り合いの産院は、3代続けてそこでお産された方もいます。

産科医は、いつも気が抜けない職業です。
知り合いの産科医は、院長室で深夜倒れているところを発見され亡くなってしまいました。
その他、当直室で亡くなっていたりと、激務を象徴していますね。
亡くなった医師にとっては、いつかその日が訪れることを予期していたと思います。
いいお産の介助をしようとすると24時間365日の勤務になります。

好きでなければできない仕事ですね。

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