横浜市保土ヶ谷区月見台に高野山真言宗、岐郡太田村東福寺末の「医王山遍照寺」(延壽院)はある。創建年代は不詳ながら貞観18年(876)と伝えられている。再興は寛永10年(1633)。本尊は弘法大師作の薬師如来坐像。大蓮寺から古東海道へ戻り車道の十字路の右手の角に二体の仁王像が壁面に取り付けられた建物がありその横に「医王山遍照寺」、「高野山真言宗」の寺号標と門柱が建てられている。黄葉で覆われた細い参道の右の建物の壁面には多くの石仏が祀られている。門柱より境内へ入ると正面に「本堂」がある。右側には「庫裡」、すぐそばには「弘法大師像」と「子育地蔵尊」がある。当寺は東国八十八ヵ所霊場27番です。(1611)
横浜市保土ヶ谷区神戸町に曹洞宗小机村雲松院末「神戸山天徳禅院」はある。創建は天正元年(1573)、本尊は運慶作といわれる地蔵菩薩像である。土地の豪族、小田原北条氏の家臣であった「小野筑後守」が帰依し臨済宗の寺院を建立、再興後に現在の曹洞宗に改宗した。明治維新前は神明社の別当を兼務していたとある。見事な白壁塀が長く寺域を囲んでいる。「本尊地蔵大菩薩曹洞宗天徳院」の寺号標石がありその後ろに「山門」が構えられている。「山門」を抜けると正面に外壁は白く二つの花顆頭がある「本堂」と「庫裏」がある。(1611)