高座郡寒川町小谷に清源院(厚木)の末寺で曹洞宗寺院「東谷山福泉寺」はある。創建は天正14年(1586)。三田清源院第五世英顔麟哲開山。総寧寺(千葉県市川市)の系列である天巽派下にありその「中本寺格」で規式の遵守・堂宇山林の管理・門役の勤仕に当たっていた。本尊は地蔵菩薩坐像(室町時代作)。当寺には「寺子屋」が置かれ、慶応年聞は住職代理桑山良禅が手習師匠を務めていた。明治6年(1873)に学制発布時は当寺の堂宇に雍和学舎が設立され明治9年まで小学校教育が行われた。産業道路の健康センター前信号を直進し根岸交差点を左折すると十数分の住宅街の一角に「寺号標」が構えられている。境内正面に入り母屋造りの「本堂」、右に庫裏がある。本堂前には徳川秀忠に仕えた旗本土屋権十郎の墓や江戸時代初期の石造阿弥陀三尊像がある。(1907)