神奈川県の南西部に位置する小田原は天下の険、箱根の江戸側の玄関、東海道五十三次、9番目の宿場町、城下町としても栄えたところ。温暖な気候に恵まれて、梅干しは勿論、漁港も近く相模湾で水揚げされた魚介やかまぼこなど美味しいグルメの宝庫と言われている。その小田原市本町(旧大手町)に社寺を思わせる松・欅・檜を使った瓦葺き入母屋造りの建物で、正面玄関の屋根は唐破風は瓦葺きで見事な彫り物が施された国登録有形文化財に登録の「建物」、店構えがひと際目を惹く「だるま料理店」はある。地元の網元だった初代達磨仁三郎が創業した料理店で創業は明治26年(1893)、120年の歴史を有する老舗で建設年代や意匠から小田原市街を代表する一軒である。二代目(吉蔵)がブリの豊漁で得た資金をもとに再建し今日に至っている。食堂入口(玄関)前には等身大の「だるまさん」と「おかめさん」の像がある。早速、相模太夫は「天重」、連れは「達摩Aセット」(天丼と刺身)をオーダー。特注ごま油100%で揚げというた「かき揚げ」、「天麩羅」は風味抜群で香ばしくさすがに美味である。舌鼓を打ちあっという間にたいらげてしまった。(2012)
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