伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

賢い消費者になるための法

2008-02-02 21:07:42 | 人文・社会科学系
 消費者センターの相談員が、様々な消費者相談と相談員が行った交渉の事例を紹介した消費者問題の啓発本。
 同種の本に比べて相談事例が具体的で相談者の話や相談ぶりとかもリアルなところが読ませどころです。仕事柄、こういう相談者いるよねとか、こういう相談者困るんですよねとか、頷きながら読んでしまいました。消費者センターの相談員が要領を得なかったり態度の悪い困った相談者からねばり強く話を聞き出す様子や、たちの悪い業者を交渉で追いつめていく様子に感心します。もちろん、実際にはこうは行かなかったケースの方が多いのだろうとも思いますが。
 消費者センターの場合、相手方が持つ「お上」意識と行政指導の圧力、業者にとっては裁判より怖いかも知れない業者名公表を武器に裁判外で交渉するので、弁護士が入る場合とは状況や展開が違うなと感じます。
 最初と最後はちょっと堅い感じですが、全体の半分以上を占める相談事例が読みやすく参考になりました。


加藤新太郎、岡田ヒロミ、鳥居喜美子編 弘文堂 2007年12月15日発行
コメント
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