伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

ついていったらだまされる

2008-02-03 08:41:27 | ノンフィクション
 キャッチセールス、霊感商法、アポイント商法(デート商法)、出会い系サイト、偽オーディション等の詐欺商法についてのレポート。
 いずれも著者自身が引っかかった体験として書かれている点がユニーク。ターゲットも若者に設定されていて文章・構成も読みやすくされています。
 霊感商法は、著者は明言は避けていますが、手口・トークから明らかに統一協会ですし、最初のキャッチセールスから絵画の展示会商法への流れもまずまちがいなくそうでしょう。まだやってるんですね。
 出会い系サイトの方は、別の機会にたまたま応募したアルバイトが出会い系サイトのサクラで、中年のオヤジが一生懸命女性を装ったメールを送っている姿を目撃したという話(123~128頁)が笑えます。俳優志望でなかなか芽が出ない著者がオーディション詐欺に引っかかった話(161~174頁)は、なかなかやるせない。
 そういう話を受けて著者が忠告するのは、騙されないためには疑問を持ち続けること、疑わしいことは先送りせずにその場で考え続けること(201~208頁)。提言としては地味ですが、大切なこと。プロのトークにかかったらそれでも引っかかるかも知れませんが。
 子どもに読ませてみたい1冊です。


多田文明 理論社 2007年11月22日発行
コメント
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