働くこともなく家事能力もほとんどなく情けをかけてくれる男のところに居つきながらしばらくするとまたぷいと出て行き新しい男に拾われていく直子、子ども時代はその直子とともに男のうちを転々とし今は都内でフリーター状態で女にもてるので女性関係は次々とあるもののきちんとした関係を作れないまま34歳になった智、かつて直子が居ついた男の娘で1年くらい直子・智と同居して子ども時代の智と裸ではしゃぎ回った想い出を懐かしく思うがあの2人がいなければふつうの人生を歩めたのではないかと思うパートタイマー未婚の泰子の3人の再会を描いた小説。
計画性がなく倦怠感と惰性でとりあえずの選択を続け、それでもまぁなんとかなるか、という思いを、例えば沖縄人が「なんくるないさ」と明るい感じでいうのとは違って、特に泰子の視点からは後悔と苛立ちを持ちながら消極的支持で、やっとこ諦めよりは少しは前向きかなくらいの評価に持ち込んでいくという流れです。登場人物のだらしなさというかいい加減さを、少し苛立ちながら見ていたのが、こういうのもまぁいいかと思えたら、たぶん作者の術中にはまったということなのだと思います。
「中央公論」2010年7月号までの連載が2年もたってから単行本になったのはなぜ?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_ang2.gif)
角田光代 中央公論新社 2012年7月10日発行
計画性がなく倦怠感と惰性でとりあえずの選択を続け、それでもまぁなんとかなるか、という思いを、例えば沖縄人が「なんくるないさ」と明るい感じでいうのとは違って、特に泰子の視点からは後悔と苛立ちを持ちながら消極的支持で、やっとこ諦めよりは少しは前向きかなくらいの評価に持ち込んでいくという流れです。登場人物のだらしなさというかいい加減さを、少し苛立ちながら見ていたのが、こういうのもまぁいいかと思えたら、たぶん作者の術中にはまったということなのだと思います。
「中央公論」2010年7月号までの連載が2年もたってから単行本になったのはなぜ?
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角田光代 中央公論新社 2012年7月10日発行