伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

崩れる日 なにおもう 病葉流れてⅢ

2013-06-15 20:38:19 | 小説
 博打と女に明け暮れる男の青春時代を描いた無頼小説。
 Ⅲにあたるこの本では、博打と女に明け暮れる学生時代を送った主人公が社会人となり、関西で電機メーカーに勤めたが関西でもさっそく雀荘のオーナーの妻と関係を持ち高レートの賭け麻雀に浸り、勤務先を3か月と持たずにやめ、借金の形に悪徳先物取引業者に勤めることになるという展開で進みます。このⅢで完結しましたが、後に「新・病葉流れて」と題して続編が書かれたことは2013年6月14日の記事で紹介した通り。
 「新・病葉流れて」を読んだ時に、チェックしてみたら、この読書日記を始める前の2005年に「病葉流れて」「朽ちた花びら 病葉流れてⅡ」を読んでいて、この「病葉流れてⅢ」は読んでいなかったことに気づき、ついでに読んでみることにしました(これが連載されていた頃、どういう事情だったかは忘れましたが事務所に「週刊ポスト」が毎号置かれていたので、大部分は読んだ覚えもありましたけど)。
 前半は麻雀、後半は先物取引の話が中心で、麻雀小説ファンには後半はちょっと物足りないかなと思えます。しかし、先物取引業者の手口については、一般向けとしては非常にわかりやすく説明されていて、感心しました。消費者側の弁護士としてはこういう小説の読者が増えると先物取引等の勧誘に引っかかる人が減っていいなと思います。


白川道 小学館 2004年9月20日発行
 
コメント
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