一昨日気象庁より梅雨明け前言があった。梅雨と梅雨明けが画然としているのが、多いように思っている。私はいつの間にか梅雨が上がっていた、という年のほうが少ないと思ってきた。統計的にどちらが正しいのかは、分からない。
梅雨明けの雷が私の記憶に多く残っているためであろう。聴覚で梅雨明けを感じるということでもあった。
ところが歳時記を見ていて梅雨明けが、嗅覚や視覚などとともに人々の認識に達するということに気が付いた。人の認識の仕方は不思議である。それを知るのも俳句の面白さでもある。
★梅雨明の大神鳴や山の中 日野草城
★梅雨明けや深き木の香も日の匂 林翔
★梅雨明けのただちに蟻の影の道 井沢正江
★うしろより忽然と日や梅雨あがる 加藤楸邨