わが敬愛するベルイマン監督、20年ぶりの新作。彼の映画はもう見られないと思っていたので、映画館で映像を見られる至福にそれだけで酔いしれる。おまけに、俳優もベルイマン映画の常連の二人が主役。見ごたえがある。
ベルイマンの演出力は落ちてはいない。相変わらず人間の業を暴いてゆくその粘着性に逆にずずっと見てきた僕の方が驚いてしまう。20年経っても人間って変わらないのだろうか、、。
父と息子、母親と娘といった人間本来のまたはベルイマンの持つ愛憎劇への永遠のテーマは執拗だ。改めて、人間の普段隠している仮面をひっぺ返し、剥き出しの真実を抉り出していく。その手法は過去のリフレインとは言え、秀逸だ。
その重層的な主題は目を背けたくなるものでもあるが、人間を救いへと導く過程でもあるのだろうか、、。
ベルイマンの拘りと人間不信はいよいよ死に近づいている老齢になっても変わらず、僕の中に新しいベルイマンが入り込もうとしているようだ。
それまでの集大成というより、エキスを再提示した感じであろうか。若い人もご覧あれ。
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ベルイマンの演出力は落ちてはいない。相変わらず人間の業を暴いてゆくその粘着性に逆にずずっと見てきた僕の方が驚いてしまう。20年経っても人間って変わらないのだろうか、、。
父と息子、母親と娘といった人間本来のまたはベルイマンの持つ愛憎劇への永遠のテーマは執拗だ。改めて、人間の普段隠している仮面をひっぺ返し、剥き出しの真実を抉り出していく。その手法は過去のリフレインとは言え、秀逸だ。
その重層的な主題は目を背けたくなるものでもあるが、人間を救いへと導く過程でもあるのだろうか、、。
ベルイマンの拘りと人間不信はいよいよ死に近づいている老齢になっても変わらず、僕の中に新しいベルイマンが入り込もうとしているようだ。
それまでの集大成というより、エキスを再提示した感じであろうか。若い人もご覧あれ。
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