
意外とハワイについてあまり知らない僕。この題名が有名なホテルの名前だなあなんてぐらいしか分からなかった。最近はアメリカ人もハワイについて関心を持ち始めたのか、秀作『ファミリー・ツリー』も今年登場で、ハワイ王朝との連関を感じ取る。
でもこの映画、映像はすこぶる美麗で映画観賞に十分耐えるるも、恋愛も政治もまた当時の属国感情まで入れようとしたものだから、何か掘り下げが足りない中途半端な仕上がりになってしまった感が強い。
だいたい女王たるべき彼女の育ちをじっくり描いていないものだから、彼女がハワイに捧げる情熱といったものが言葉でしか感じられない。スコットランドでの恋愛にしてもホンモノかどうか映像では計り知れないほど表層的だ。
やはりハワイの原住民に普通選挙権を与えた人なんだから、それなりに彼女の、ハワイに対しての血と歴史を強く描くべきだったのではないだろうか、、。
ラストにしても、エンドクレジットで彼女が23歳の若さで死去したと観客に告げられるが、死亡原因も語られない。何か最後まで地に足がつかないイメージが漂う映画ではあった。でも、スコットランドでの生活描写は映画ならではの美しさでそれは深く印象に残った。
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