2014年のミステリー年間ランキングで3冠に輝いたという触れ込みで気になっていた作品。米澤穂信は3作ほど読んでいたが、それほど気になる作家ではなかった。そして、、、
短編集だということに本を取って気づく。6作中、冒頭の「夜警」が抜けている。確かに力強く、人間の心理の綾も十分書き込まれている。素晴らしい作品だ。今まであまり読んでいなかったっことを後悔。
「死人宿」「柘榴」も秀作。ミステリーとしても十分。僕が面白かったのは「万灯」、なるほどこういう手法もあるのか。印象に残る。
「関守」は結構、どこかで読んだ感もあり、この短編集では面白いけれどもちょっと違和感も。そして表題作「満願」だが、これはどうなんだろう。ラストを読み直しては見たものの、どうもすっきりせず。米沢はこの作品に自信があったんだろうが、、。
ということで、冒頭の「夜景」が一刀両断のような読後感で僕は久々に一気読み。でもベスト1とは思わないけれど、、。
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