家族の一員が死ぬことだけでもショックです。そのうえ、家で自殺した兄を出してしまった鈴木家の嘘とは、、。
実に丁寧で、ユーモラスも交えた真面目な取り組みの映画です。残された家族3人は3人が3人ともみんな執拗に自分からの兄への思いを問い詰めることにより、一度は家族がバラバラになりそうになります。
でも一人減っても家族は家族です。それぞれが寄り添うことでみんな前を見始めます。家族って、壊れるのも早いけど、自主再生能力も強いんですね。
それにしてもこの作品のインパクトと言えば、やはり冒頭の兄の自殺シーンでしょうか。短いシーンでしたが、後々まで残りますね。普通の映画ではある男の自殺で終わることが多いが、この映画はその自殺から始まるわけですね。
そして、家族で嘘をつき、嘘の暖かさを演出する。面白い設定です。コメディとしても十分優れています。けれど、家族の一人が自殺したという重みはやはり最後まで融解することはないんですよね。引きずります。
まさに家族だからその重みを背負って生きて行かねばならないんでしょう。考えさせられる深い映画でした。
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