読ませるなあ。アートという生半可な恐ろしげなる芸術世界を垣間見た気にさせてくれる。読みやすい行間、ワクワクする展開など面白い小説に値する本作だが、けれどミステリーとしてはどうなのかと、、。
警察が登場しているのに全くいないかのような展開は少々理解に苦しむ。あのサインにしても主人公の佐和子が即気づかないはずがない。それが行間にラストまで全く出てこないのはやはりヘンだ。そして佐和子の給与が安い理由が、あのためだとは、これは笑っちゃいます。
とはいえ、ミステリーの常道たる一気読みだったのは事実なので、評価は上々だ。この作家の他の作品も読みたくなってきている。
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