この映画の驚くべきは登場人物の多さとそしてスターの多彩さということであろう。内容からは【是枝裕和】の『歩いても 歩いても』と酷似している。まあ偶然だろうが、双方作品とも両親の長男が死別しており、それが家族関係に影を落としているという設定である。
兄弟でそりの合わない関係もあるのは私が身に沁みて知っている。でもそれは同姓同士で多く、この映画のような姉弟がいがみ合うというのはちょっと解せなく思う。姉が弟を毛嫌いするのは母親の影響をそのまま受け取った結果だし、そうだとしたらこの姉は完全に幼稚な人である。まずこの設定が僕には苦しく、どうもこの作品に入りこめない部分なのである。
だいたい、兄の白血病を治すために子供を作ったなんて、もしそれが真実だとしても公言する必要はないわけで、(同じような話を今年アメリカ映画で見たけれど)生まれ落ちて血液型が不都合だという理由でわが子を憎しむ母親は異常である。そんな親に育てられる子供の方が哀しい、と僕は思う。
けれどフランスの母親は子供の好き嫌いをはっきり言う土壌なのか、悪気もなければ屈託もない。僕からすればそんな母親をぶたない父親が一番悪いと思うのだが、この映画では父親は一番の善人風情である。
あと変なのは、パーティーが終わってから、祖母の友人が子供が二人もいる嫁にあなたを本当に愛していた人がいたなんてことを告白する。そうするとその女はこともあろうに、その男を探しに町を放浪し、そして夫のいる家に戻りその男と同衾してしまうのである。夫は朝起きて、妻といとこが同じベッドに入るのを知るが懊悩もしない。うーん、不思議。変だ。
ちょっと幾らフランスとはいえ、やりすぎなのではないか。女はその男への思いを胸に秘めまた夫と子供たちと日常生活に戻っていくのである。
うーん、2時間半、いろいろフランスの雑多なお取り込み話を見させてもらったが、どれもこれも真実からは程遠いと僕は思った。だいたい、白血病のドナーが身内に二人いて、それが息子と孫であるのなら、しかもその孫が心に不安を抱えている子供であるのなら、どちらをドナーにしようか迷う必要はないのである。
もちろん毛嫌いしている息子からドナーを受けたいのではないのだったら、手術をしても2年の命であるのだから、そのまま死を選べばいいのである。(でも最後はそれでも見事この映画はそれなりに収束するのであるが、、)
と、僕にはこの映画は少々人工的な作為の匂いがして仕方がなかった。最後まで乗れなかった理由である。でも、これだけの俳優陣を見続けることのできた至福の2時間半であったことは白状します。それだけで十分なのかなあ、、。
兄弟でそりの合わない関係もあるのは私が身に沁みて知っている。でもそれは同姓同士で多く、この映画のような姉弟がいがみ合うというのはちょっと解せなく思う。姉が弟を毛嫌いするのは母親の影響をそのまま受け取った結果だし、そうだとしたらこの姉は完全に幼稚な人である。まずこの設定が僕には苦しく、どうもこの作品に入りこめない部分なのである。
だいたい、兄の白血病を治すために子供を作ったなんて、もしそれが真実だとしても公言する必要はないわけで、(同じような話を今年アメリカ映画で見たけれど)生まれ落ちて血液型が不都合だという理由でわが子を憎しむ母親は異常である。そんな親に育てられる子供の方が哀しい、と僕は思う。
けれどフランスの母親は子供の好き嫌いをはっきり言う土壌なのか、悪気もなければ屈託もない。僕からすればそんな母親をぶたない父親が一番悪いと思うのだが、この映画では父親は一番の善人風情である。
あと変なのは、パーティーが終わってから、祖母の友人が子供が二人もいる嫁にあなたを本当に愛していた人がいたなんてことを告白する。そうするとその女はこともあろうに、その男を探しに町を放浪し、そして夫のいる家に戻りその男と同衾してしまうのである。夫は朝起きて、妻といとこが同じベッドに入るのを知るが懊悩もしない。うーん、不思議。変だ。
ちょっと幾らフランスとはいえ、やりすぎなのではないか。女はその男への思いを胸に秘めまた夫と子供たちと日常生活に戻っていくのである。
うーん、2時間半、いろいろフランスの雑多なお取り込み話を見させてもらったが、どれもこれも真実からは程遠いと僕は思った。だいたい、白血病のドナーが身内に二人いて、それが息子と孫であるのなら、しかもその孫が心に不安を抱えている子供であるのなら、どちらをドナーにしようか迷う必要はないのである。
もちろん毛嫌いしている息子からドナーを受けたいのではないのだったら、手術をしても2年の命であるのだから、そのまま死を選べばいいのである。(でも最後はそれでも見事この映画はそれなりに収束するのであるが、、)
と、僕にはこの映画は少々人工的な作為の匂いがして仕方がなかった。最後まで乗れなかった理由である。でも、これだけの俳優陣を見続けることのできた至福の2時間半であったことは白状します。それだけで十分なのかなあ、、。
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