ワルキューレ (2008/米＝独)(ブライアン・シンガー) 65点

そもそも予告編で勘違いしたのがいけなかった。というのもトムが西側の工作員で、ヒトラーを狙う刺客ぐらいに思っていたのだ。だから、あの、ナチスの要塞にどうやって侵入し、どうやって脱出するのか（ヒトラーが暗殺されていないのは当然ながら分かっているから）興味深々でスクリーンを見ていました。

結果は普通のクーデターもので、少々サスペンスめいたものはあったが、どきどきするほどのものではなかった。やはり、トム・クルーズは出演すると目立ってしまうので、ドイツ人の役柄は無理かなあ。英語を話しているからとかそんなことじゃないけれど、ヒーローが合う人なんだよね。しかも、悲劇の、最後銃殺されちゃうようなヒーローを演じてしまったのには唖然としてしまった。（しかも、ドイツ国家バンザイなんて言わせて、、）

クーデター（レジスタンスものと敢えて言わない）って、結局第二のヒットラーを作るだけだから（だって、ヒューマニズムからヒットラー打倒とやったわけじゃないでしょ？）そういう意味では浅い映画作りなのかもしれない。

部下であるはずのトムが上司の将軍に電話をし、自分のミスであるにもかかわらず、いけいけ主義を押し付け、すぐへなへなになっちゃう将軍も漫画的だったし、まさか、あるサラリーマンの日常を戯画化した映画でもなかろうに、笑えるはずもなく結構退屈しちゃいました。

ということで、脇役に名優を集めた割に盛り上がらない映画を前にし、これからはもうちょっと下調べしてから映画を見ようと考え始めているところです。