セントの映画・小演劇 150本

観賞数 2024年 映画 94本、 演劇 72本

夜の道標 (芦沢 央 著)(2022 中央公論新社)85点

2022-10-05 10:24:08 | 読書遍歴

徐々に分かってくる真実をページを繰るごとに確かめる至福。この本は正直ミステリーとは言えないかもしれないが、それでもラスト近くに潜む思いがけない真実を知ると、読者は頭をガーンと殴られたような衝撃を受けるだろう。その問題提起は鋭い。立派にミステリたり得る。

ラスト、みんなが日光に集まる設定は映画的で秀逸だ。珍しく本を読んで泣いてしまった自分に気づく。こういうことはあまりない。今年の収穫作品であり、誰にも読んでもらいたい本でもある。


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