やはり両足切断後のCG映像がどうしても目に付いてしまう。しかしほんとに自然で驚いてしまう。話の方はというと、まあ障害者でなければ普通の恋愛映画なんでしょうね。しかし導入部からのカットを多用した編集が映像感覚を研ぎ澄ませ、魅せる。
男の僕はどうしても(女性もそうかもしれないが)両足のない人とのセックスが(興味深いというわけではないが、)何故か印象に残った。映像では通常のセックスと受け取ったが、やはり実際はあんなものではないだろう。男が普通にセックスが出来るとは思えない。この辺りは少々嘘っぽいかな。
そうなんだ、この映画はやはり女性目線なんだ。二人がバーに行き、女を置いとけぼりにして男はバーで知り合った女と抜け出す。女は後で男を執拗に責める。まあ、喧嘩は必要だよね。普通の成り行きだと思う。いかにも女性として対等として描かれるている。
でも、普通の女性なら男の気持ちを考えて、こういうことも我慢しなければならないという気持ちも発生してくるのではなかろうか。何も女を連れたバーで女を漁ることもないだろうにとも思われるかもしれないが、男だって対等なのである。
そういえば、ずっと気になっていたのだが、売女と言われた男にたまたま電話番号が置いていたのを知り、両足切断後に逢い引きの電話をする女って、すごいなあと思う。このシーンで、女が障害者であってもまったく対等であることを認識していることが分かる。
でもねえ、それはコティヤール の美貌をしてそうさせるはずで、普通の女だったら鼻にもかけられないのではないか。だから対等であることの意味合いがちょっと現実離れしているんだよね。要するに少々嘘っぽい。でもそうなるとどんどん単なる映画的恋愛作品に入り込んで行っているだけなんだよね。
本当に彼女の生き方をとことん見つめるのであれば、彼女に子供が出来たらどうするんだ、というところまで掘り下げてほしかったね。あのラストはやはり甘すぎますよ。
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