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国立新美術館開館5周年 野田裕示 絵画のかたち/絵画の姿 (1/20)

2012-01-26 15:01:59 | 書きとめ日記

先日東京に泊まった朝のこと。何と窓を開けると雪が舞っている。温度はさ程低くはないが、低気圧が通過しているらしい。今日帰るのに飛行機が飛ばないと困るなあと思うも、こればかりは仕方がない。今日帰れなかったらその時に考えようと頭の中は珍しい東京での休日を楽しむ方向に向いている。

けれど、荷物を持ちながらこの雨雪の中、東京の町を彷徨うのはちと限度がある。午前中は新宿あたりをぶらつこうと思っていたのだが、方向変換し六本木に行くことに決めた。午後は俳優座で観劇の予定である。朝から行ってしまおうと、、。

六本木に着いたもののけれど行くあてもなく、ふと新美術館を見てまわることにした。(ここなら荷物も預かってもらえるだろう)

いつもは超有名な画家の展覧会が開催されている美術館なのだが、いまは僕の知らない展覧会が2つ展示されていた。野田祐示って画家は聞いたこともないが、色の感覚が何か心に入るものがあり、見てみることにした。

彼の作品にはすべて題名がない。(何作目かを想像できる題名らしきものはある。)そしてまだ60歳に達していない中堅の画家である。(と僕は思っている)

彫刻もあるのだが、ほとんどが絵画である。であるが、ほとんどがレリーフっぽい塑像のような絵画といっていいのか、立体的である。いつも僕らが見ている油絵のような類いの絵画ではない。絵画であるが、彫刻でもあるのだ。だが色彩が何か愛らしい。素敵なその色合いに惹かれるものがある。

画家って、この人の作品を見ていると、人に迎合することがないかなあと思ってしまう。この作品群は小さなものもあるが、やはり大きな作品ほど迫力がある。けれど家に飾っておくような代物ではない。かといって庭に展示するものでもないのである。

画家というのは職業としていかにに生くべきかは僕の想像を超えた何かがあるように思えるのだ。その意味でも強い意志をこの作品群から感じることができた。

美術館の中のレストランで軽い食事をし、雪から雨に変わっている風景を見ながら午後の観劇へと向かった。

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