たまにメジャーの演劇を見る。とはいってもキャラメルだから、商業演劇って程高尚ってわけでもない。十分演劇の粋を楽しめる。成井さんの演劇はどれもみんな観客を感動させる。僕はいまだ、愚作といったものに会ったことがない。
今回も39年前にタイムマシーンで1970年に戻り、と少々派手目なところはあるが根はしっとりと、人の心の湯気を描いたものである。小演劇と違い前から20席ほど後ろの方だったので、いつもと違い役者さんたちの飛び散る汗のようなものは見られなかった。表情もやはり小さく、それほど分からず、大劇場だからそれは仕方ない。
けれどセリフがきちんと聞こえるし、ずっと全体の舞台を少々ロングショットで捉えている感もあり、意外と舞台全体が手に取るように分かり、新しい発見もする。演出も鋭く、観客を安心させる。さすが、超プロの芸だなあとうならせる。
この話は2008年バージョンで見たことがあることを最初の方で思い出してしまい、(BSテレビだったので忘れていた)筋書きを知っているにもかかわらず、やはり最後までドキドキ、はらはらした。そしてじっとり沸いてくる熱い涙。いつもの成井の展開である。
俳優陣がやはり見事。この2時間バージョンをもう一本、同時公演しているというから、キャラメルはお化けだと思う。本当に人間なんだろうか、、疑いますね。
たまの大劇場でいつもとは違う感動に震えました。
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