スタジオ公演だが、実に広い舞台。この空間であれば殺陣が自由自在に行うことができる。俳優陣は10人ほど。みんなよく練習していて、セリフのとちりはない。
この舞台、壁中劇が通常のイメージではなく、実に現代と同程度に重要視して描かれている。その内容も著名な信長、お市の方、浅井長政、秀吉そしてクライマックス本能寺の変と辿ってゆくので、本篇より実際濃いぐらい劇中劇が強く際立つ。
本篇も、男女の悲しい恋愛ものなんだが、ちょっと古風なぐらい、抑制が効いている。立派に純愛劇であります。
主役の石井一真氏は3役もこなし、この現代悲劇の中枢となり、オトコのやさしさを際立たせている。むずかしい役柄だが、十分こなした。その相手役の小林莉沙さんは現代役も森蘭丸も重厚にこなした。表現が的確。森蘭丸が女性という設定がなかなか憎いね。
2時間弱、あっという間に終わってしまうほど面白かった。
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