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ゲルマニウムの夜 (2005/日)(大森立嗣) 85点

2007-04-27 14:31:41 | 映画遍歴
映像、音響、つなぎのカット等非日常的で大変面白く拝見いたしました。
まるで一個人の妄想を北国の教会という閉鎖的な空間にはけ口を捜すかのように、嘔吐されており、それは汚物ではない何か大事なもののように感じ取りました。
海外ではこのような題材は短絡的に宗教的に問題点も抱えるのであろうが、日本では戯画的に捉えることも可能であり、大森ワールドを成していたと思う。
そう、世界は偽善で窒息しそうなのに、なおも人間はそこに生きるすべを見出そうとしている。そういうものはそもそも無駄なのだ、と言わんばかりに、、。
鬱屈している人間の脳裡は多かれ少なかれこんなものよ。それでも汚辱にまみれて人間は生きていかなければならない、のか、、。
コミカルな部分が少し手ぬるいが、それでも生身の人間の脳内にはかなり近づけていると思う。秀作。


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