初めての著者である。昨年話題になった本であるらしい。悪徳警察ものらしく見えるが実はそうでないところがこの本のミソである。特にラストの人間を見つめる目線は求道者とも言えるほどの熱さだ。感動作である。
けれどミステリーとしては実にいい加減とも言える。まあ本格モノではないとは分かってはいるが、ああいう風に真犯人を都合よく出されたら、推理する楽しみが失われてしまう。ミステリーとしては常道の伏線がこの作品には見当たらないのである。
やはりミステリーというものは犯人探しがある以上(この作品でも一応犯人捜しはさせている)読者にはすべてフェアに材料を提供すべきではないか、と思うのである。
僕はあっと驚く意外な犯人を期待していたので、方向が全く逸れてしまっており、ただとまどっているだけなのかもしれません。少なくともミステリーからは少々逸脱しているのでは、、。(と、こんなこと書いてしまうとかなり非難があるようにも思いますが、、。)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます