相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿 (2009/日)（長谷部安春） 60点

今流行りのスピンオフ映画、と言っても実に地味な脇役が主役という興味深い作品だ。しかし、全体の作風が少しおどけたというかちょいコメディ風に作ってあるので、いかにも薄っぺらい印象を持ってしまう。

実直に鑑識の仕事を映像で辿ってくれたら興味も出るものを、映画版とはいえ特に新味はない仕事ぶりである。主役の【六角精児】もセリフの言い回しなどテレビ的で、軽い感じもする。対する大御所【萩原聖人】はいかにも薄っぺらい刑事役で彼の芸歴に傷つけるのでは、といった心配もしてしまうほど、、。

それでもなんとなく映像を追っていると、思いがけない真犯人も用意してあり、それはそれでなかなか面白いラスト。でも、この映画こそ映画館で上映しなければならない説得力は皆無。うーむ、考えちゃう。