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流星ワゴン(2005) 重松 清  講談社文庫 75点

2008-07-11 14:52:49 | 読書遍歴
文章がとりわけ簡易で読みやすいのが重松清の特徴だ。単語にルビが必要な文字はない。その分、ページの繰りが早くなるのだがストレートでまともな心情がぼくらに伝わってくる。

死んでしまった親父と巡り合うというのはよくあるパターンだが、今回は死ぬ寸前の25年前にタイムパラドックスしたほぼ主人公と同年齢との親父の出会いであります。これが堪らなくいいです。しびれます。

ただ、主人公の妻との葛藤が小説では理解出来るけれども、ちょっと現実的でないかなあと思ってしまいました。不倫を通り越した売春ですから、一応犯罪ですよね。そんな、心情に訴えていいような代物ではないと思いました。
(僕自身が相変わらず固いのかなあ。)

ほとんど一気読みで、心地よい時間を過ごさせていただいたことを告白します。重松清、快調です。

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