テレビを見ちゃっているからねえ、どうしても比較するわけではないけれど、気にしちゃうよね。で、今回は同僚の描写が浅い。【尾野真千子】なんか、刺身のつまでした。他の男性たちもただ映っているだけ。これがまず意外。
テレビ版では各人の超クローズアップと、不気味な音楽とのアンサンブルがすこぶる僕を刺激する。なんだかんだ言っても人間の本質に食らい込んでいるのだ。
映画版はそこらをきれいに取り払って、どういうのかな、普通のサスペンスにしちゃってるわけよ。あの、【田中泯】の時限爆弾ももう使い古された道具だし、面白かったけれど後で安易な感じもした。
それと、【田中泯】の演技、相変わらず迫力あるけれど、彼自身本当は俳優ではないし、舞踏家としての内面的なほとばしりがものすごくそれを演技にしているわけだが、ちょっとこの手の役柄はもう彼しかいないような、ちょっと出過ぎの感がある。
映画でもド派手な超クローズアップをすればいいのに、映画だから逆にそれは抑えたのか、映像的にはちょっと不満が個人的に残りました。でも、目立っていいのは相変わらず自然的な演技でここまで上り詰められるところがスゴイ【渡部篤郎】です。
そして今まで役柄に恵まれていない 【真木よう子】の強い演技の心地よさ。さらに居るだけでギラギラ感のある【キム・ガンウ】の個性。このトライアングルがこの映画をぐんぐん押し上げる芯となっていますね。
でも、やはりテレビ版に比べると画面が大きくなったのに迫力が足りないねえ。映画だからって、劇画調にしちゃったからかなあ、、。でも、作品的にも十分水準の出来です。
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