太刀洗万智の若き頃の話だという触れ込みで読みました。
300ページぐらいの長編なんですが、200ページを過ぎてもミステリーらしく動きがない。はてどうしたものだろう、昔だったらこういう時は即、本を閉じるのだが、どうやらミステリーらしき部分は後半にあるらしいとの帯付きがある。
それから読み進めてゆくと、マーヤが祖国に帰ってからの珠玉の章が待ち受けていた、、。
これは泣かせるなあ。読み終わった後でまた最初から読み返してしまった、あまり経験のないことをしてしまう。紫陽花の髪飾りがとても切ない。
ミステリーというより青春の物憂げな、そしてあのやりきれなさを持ちながら、世に正義感を問う凛々しい青春小説でした。僕が日常で忘れてしまっているものです。
しばらく尾を引きそうです。
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