セントの映画・小演劇 150本

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黙過 (2018 徳間書店)(下村 敦史 著)  70点

2018-06-29 18:00:25 | 読書遍歴

5つの短編集かなと思ったら、最後の章がボリュームがあり、さらなる延長線+解決篇であった。この構成はなかなか面白く、目を見張ったが、如何せんあの結論はちょっとリアリティに欠く内容であり、いかにもという感が漂い始める。

例えば、暫定手術をするときには多数の人間が実施するわけであり、医療の倫理観からそんなに賛同する医師がいるのか、とか疑問を持つ。なんか嘘っぽいんだよね。ちょっと期待していた分、少々意気消沈。展開が性急なのかな、、。ちょっと勿体ない。

それとも、もうこんな形でないとミステリーも書けなくなってきているんだろうか、と心配もする。医療ミステリーは現実感から離れるときついものがあります。次作に期待。


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