うーん、いかにもイタリアを舞台にした全編超明るいノー天気コメディもの。こういう映画は目くじらを立てて批評するものではなく、そのイタリアの光そのものの素晴らしさを讃えればいいのだろう。
目くじらを立てるなとは言ったものの、でもどう考えてもローマ法王に痴漢よけスプレーをぶっかけたらただ事ではないよね。そんなことなど問題にせずにと、この映画は突き抜けてメッチャ明るい。(全世界に報道されるのは明らかだし、即釈放というわけにはいかんだろうに。→でもそんなことはこの映画の場合どうでもよくなるのだから不思議なんです。)
娘に自分の一夜の出来事であなたは生まれた、なんてサラっと言ってしまうのも、これもイタリア的と言っていいのだろうか。何でも言ってしまっていいわけでもないのだ。人生って、そんなに単純じゃあない。普通は墓場にまでそれを隠し持っていくんだろうけれど、このおばあちゃんは急に娘に告げる。そりゃあ娘は荒れるわなあ。でもすぐ正常心に戻るのもイタリアのからっと明るい空気のせいか。
そんなふうで、この映画には湿っぽさも、暗さも全くありません。人生、こんなにメチャ明るく生きて何が悪いの?とでも言いたそうな寓話劇でした。
まあ、楽しく映画を拝見できましたけど、たまにはこんな映画、現代だからいいのかな。久しぶりに何も考えずに映画を見られました。
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