鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

屋久島縦走(3)

2007-05-30 | 風景
縄文杉から1時間半ほど下ると、ウィルソン株に到着する。
縄文杉に次ぐ屋久杉のスターといっていいかもしれない。
もっとも生きた杉ではなく、切り株であるが。


ウィルソン株は、1914年(大正3年)アメリカの植物学者ウィルソンによって発見され、名付けられた。
伐採時期は18世紀末頃と考えられており、伐採時の樹齢は3000年と推定されている。
胸高周囲13.8mは縄文杉より小さい。しかし根元が膨らんでいるため大きく見える。


切り株の中は10畳敷くらいの広さがある。
中に祠があり、この右から湧水がある。
命の水と言いたいが、切り株の裏(泉の上流)にかつて登山者が捨てたゴミ捨て場があり、汚染されているかもしれないので、飲んではいけないということだ。


切り株の中から見上げると、屋久島の森が広がっている。


ウィルソン株から少し下ったところにある翁杉。


屋久島の登山道は、このような木の根を踏み分けていくところが多い。


縄文杉までの登山道は、木の階段で整備されているところも多い。
縄文杉への日帰り登山者が団体で続々と登ってくるので、すれ違いができず、待たなければならない。
このため、思ったように進めず時間がかかる。


大株歩道入り口。
右側の階段を上るとウィルソン株、縄文杉に行くルートである。
荒川登山口へは、森林軌道(トロッコ道)を手前に歩くことになる。
森林軌道は、かつて伐採した屋久杉を運搬していた。
伐採がなくなった今は、時々土埋木の運搬などに使用している。


トロッコ道を小杉谷、荒川登山口に向けて歩く。
この道が延々と続き、2時間半くらい歩かなければならない。
枕木の上に歩道用の板を敷いてあり、だいぶ歩きやすくなっている。
以前はこれがなくて歩きにくかった。
右は屋久杉の切り株。


森林軌道の脇にある三代杉。
一代目の倒木の上に二代目が育ち、二代目の切り株の上に三代目が育ったものだ。
それぞれ倒木更新、切株更新と呼ばれている。


小杉谷小・中学校跡。
小杉谷は屋久杉伐採の前線基地で集落があったところだ。
奥さんたちは、トロッコで16kmの山道を安房まで買い物に行ったそうだ。
昭和45年に閉山になった。


学校跡の近くにある小杉谷橋。
今は手すりがあり歩きやすいが、以前は手すりがなく、足をすくませながら歩いたものだ。


13時15分、荒川登山口に到着。
タクシーを13時に予約していたため、15分の遅刻だ。
安房までタクシーで下り、楠川温泉で汗を流してから、トッピーで鹿児島に帰った。
コメント
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