鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

ボタンボウフウ、他

2007-09-20 | 植物
甑島で見かけた花です。


ボタンボウフウ(牡丹防風)セリ科
海岸の砂地や岩場に生える50~100cmの多年草です。
葉が牡丹の葉に似ていることからこの名がついています。
若芽は食用になります。


ボタンボウフウの花のアップ。
白い小さな花が密集しています。


クサギ(臭木)クマツヅラ科
クサギはその名のとおり葉に悪臭があります。
ところが花の匂いをかいで見ると、何ともいえない甘酸っぱいいい香りがします。
葉の臭いとのギャップに少し驚きます。


ヘクソカズラ(屁糞葛)アカネ科
すごい名前ですが、悪臭がするのでこの名がついています。
別名ヤイトバナといいますが、花の先端がヤイト(お灸)をした跡に似ていることからだそうです。
また、サオトメバナ(早乙女花)とも呼ばれるそうですが、これはきれいな名前です。
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市の浦

2007-09-19 | 水辺の風景
上甑島のトンボロを通り、向こうの島に行くと北東に市の浦があります。


きれいな湾になった海で、海水浴場のほかキャンプ場もあります。
季節はずれのため、海水浴客はいませんでしたが、浜辺で数人がバーベキューをしていました。
9月中旬といっても真夏のような暑さで、十分泳げるような気温でした。


沖合いに目をやると、点々と島が見えます。
野島、その他の島々です。
上甑島は沈降した島で、リアス式海岸になっているので、尾根が島として海面に出ているものです。
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亀城跡

2007-09-18 | 史跡
上甑島の里集落の南に小高い丘がありますが、亀城跡です。


亀城跡。
この城は、承久の乱(1221年)で戦功を上げた鎌倉時代の武将、小川氏の子孫、季直が地頭として島に下り築城した城です。
以来、小川氏は13代370年余りに渡って甑島を統治しました。


展望台の下にある釣鐘。
時を知らせる「ドン」として使用されていたものです。


展望台から眺めた里集落。
向こうがトンボロの先にある小さな島で、一番高い山が遠見山(250.3m)です。
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里の武家屋敷

2007-09-17 | 史跡
上甑島の里集落の史跡を巡ってみましょう。
まずは武家屋敷跡です。


港から左に向かい、里小学校を過ぎてすぐに武家屋敷跡があります。
トンボロの付け根付近に当たります。
江戸時代の郷士が住んだ屋敷跡です。
きれいな玉石の石垣が続く道の両側に武家屋敷跡があり、今も人が住んでいます。
玉石の石垣は、入来の武家屋敷を思わせます。


近くにある里小学校の校門。
校門や石垣は見事な玉石で作られています。
玉石は島にある砂岩が東シナ海の波に洗われて出来たものです。
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トンボロ

2007-09-16 | 水辺の風景
ここは、上甑島の北にある里集落です。


大陸や大きな島の近くに小さな島があると、沖合いから来た波は島の近くで打ち消しあい、土砂が堆積しやすくなります。
やがて島と島(大陸)が砂州で繋がりますが、このように繋がった島を陸繋島(りくけいとう)といいます。
この砂州を陸繋砂州(りくけいさす)あるいはトンボロといいます。

里はトンボロの上に造られた集落なのです。
手前が上甑島本体、向こうが小さな島です。

鹿児島のトンボロは、指宿市にある知林ヶ島もあります。
ここのトンボロは干潮時にしか現れません。
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長目の浜湖沼群

2007-09-15 | 水辺の風景
長目の浜の湖沼群です。
これらの池は、砂州によって外海から切り離されてできたもので、ラグーン(潟湖)と呼ばれています。
北西のものから順に紹介します。


なまこ池。
広さ55haと4湖沼の中で最も広く、最大水深は24mあります。
砂州の礫の粒径が大きいため、海水が浸入しやすく、海水に近い塩分です。
湖面は、海面の干満に3~4時間遅れて上下します。
名前のとおり、なまこが生息しており、他にキス、ボラ、シマイサキ等、海の魚が棲んでいます。


貝池。
広さ16.2ha、最大水深11.6mです。
表層は塩分が少なく、底は塩分が濃い池です。
海水には酸素がなく、硫化水素を含んでおり、上下の層の境界(水深約5m)には、約30億年前の原始的な生物「光合成細菌」が20cmの厚さで分布しており、赤紫色のカーペットを敷いたように広がっています。


鍬崎池。
広さ16ha、最大水深6mで、淡水に近く、コイや2mを超える大ウナギが生息しています。
右側の先に貝池となまこ池が小さく見えます。


須口池。
最も里集落に近い池です。
砂州の砂礫の粒径が小さく、海水が浸入しにくいため淡水の池です。

向こうは海で、その先の細長いのがトンボロです。
トンボロは明日紹介します。
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長目の浜

2007-09-14 | 水辺の風景
甑島は、薩摩半島の西、東シナ海に浮かぶ列島です。
串木野港から、フェリーと高速船(シーホーク)が運行されています。
北から、上甑島、中甑島、下甑島の3島からなり、上甑島と中甑島は2つの橋で結ばれています。
行政的には、薩摩川内市に属します。

上甑島の代表的な観光地、長目の浜です。


南東の長目の浜展望所から眺めた長目の浜。
土砂が潮流によって砂州となり、入り江が閉じられて池となったものです。
砂州の大きさは、長さ4km、幅50mあります。
池は、左から貝池、なまこ池です。


北西の田ノ尻展望所から眺めた長目の浜。
池はなまこ池です。

長目の浜という名前は、薩摩藩主島津久光が、眺めが良いことから「眺めの浜」とよんだことに由来するそうです。
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ナンバンギセル

2007-09-13 | 植物
朝夕は少し涼しくなり、秋の気配が感じられるようになりました。
野山を歩くと、ススキの原にナンバンギセルが咲いていました。


ナンバンギセル(南蛮煙管)ハマウツボ科

ススキの根元に寄生する一年草です。
葉緑素はありません。
名前は、もちろん花の形がキセルに似ていることから来ています。
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川内川

2007-09-11 | 水辺の風景
昨日紹介した江之口橋のすぐ下流は川内川です。


この付近は川内市街地の約5km下流に当たります。
これは左岸堤防から眺めた川内川で、上流から下流を眺めた風景です。
川幅は約300mで、ゆったりとした流れです。
この少し下流の左岸側に、ノコギリの刃のような形をした「長崎堤防」があります。

河口までは約6kmで、河口の右岸に川内火力発電所が、左岸に川内原子力発電所があり、この付近はエネルギーの町でもあります。
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江之口橋

2007-09-10 | 石橋
江之口橋は、薩摩川内市高江町にある石橋です。
川内市街地から、県道川内串木野線を西に行き、仮屋橋を右折して3つ目の橋です。


上流から見た江之口橋。

この石橋の諸元は次のとおりです。
 河川名:八間川(川内川支流)
 橋長:17.3m
 幅員:3.4m
 支間数:2連アーチ
 架設年代:嘉永2年8月
石工名は、鹿児島市甲突川の5石橋を架けた、有名な岩永三五郎です。


江之口橋の下流部。

白い建物の向こうが川内川で、堤防に樋門があり、洪水時に八間川の水をポンプで排水する施設があります。
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