ぷ~さんのブログ

観劇、読書、趣味の手作りなど、日常で感じたことを書き込んでいきます。

読書8(とりつくしま)

2017-03-24 22:07:45 | 読書
東直子さんの『とりつくしま』です。

ちょっと話題になっていた本だったので、読んでみました。

「とりつくしま」って…
亡くなった人の魂が、この世に戻ってきてとりつく「モノ」のこと。
とりつけるものは、モノ(非生命体)だけ。
世界を眺めることはできても、自分の意志で動いたり、声を出したりすることも出来ない…。(本文より)

11の短編が書かれています。

あなただったら、何になりたいですか?

日記になって、妻の日常を見守る夫。でも、別れが来るんです。妻が再婚する。そして日記を燃やす。日記になっていた夫…おめでとうと思いながら消えていくんです。切なくなりました。

野球で使うロージンバックになって、ピッチャーの息子の試合を見届ける。
ロージンバックは使うごとに消耗するから、やはり最後は消えていく。

消えない物もあるんですよ。大切にしていたマグカップとか、幼い子どもは公園のジャングルジムになってずっと見守っていく。

でも、ずっとっていうことは見たくないものも知ってしまうんですよね。

いろいろ、興味深い話でした。生きていること、生かされていること、それを大切にしないとと強く思いました。

そして、私だったら何をとりつくしまにするかな?と考え中です。

コメント
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