その店に私が行き始めたのはもう25年ほど前になろうか。熊本上通りの入口近くにある有名なフランス料理店は、名前の通り赤煉瓦で造られた瀟洒な建物からなっている。それも非常に魅力的だが、やや狭く感じる入口の先に中庭と落ち着いた内装が広がっているという構造もまた、自分が別世界に来たことを体感させてくれる、というよく考えられた造りになっていた。
しかし、先の熊本地震で建物の一部が破損・倒壊してしまい、閉店するという話にまでなっていたらしい。さりながら、その質の高い料理とホスピタリティを惜しむ声も多く、近辺に新しく居を構えることになったそうだ。私もぜひリニューアルした店を訪れたいと思っていたが、なかなかな予定が合わず、ようやく(五島行きがなくなって比較的余裕のある)今回の帰省でそれが叶ったという次第。
というわけで、赤煉瓦再訪の備忘録を残しておきたいと思う。まずは入口と内装。
かつてほどこだわった内装は難しいにしても、適度に品がよく、適度にカジュアルというバランス感覚はこの新居をとても居心地のよいものにしているという印象を受けた。
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