美術館とか博物館って、元々興味がある人にはいいけど、そうでない人にとっては高踏的で取っつきにくく感じられたり、理論や背景を深く知らないと楽しめないんじゃないかと(ハードルが高く)感じられたりするんじゃないかと思う。
もちろんその要素がゼロじゃないとは言わないし、折角お金と時間をかけて見てもさっぱりだぜとなるのはリスクに感じてしまうだろう。しかし、それらの魅力を無料でわかりやすく手短に紹介してくれる人がいるならば、入口としては取っつきやすいし、それで興味を持ったものを実見してさらに深く知りたいなら、自分で学ぶようになれば良いのではないだろうか(もちろん、聞いても興味が湧かないというのであれば、自分には縁のないモノだとスルーすれば良いだけのこと)。
このように考えた時、以前も紹介した儒風烏亭らでんは、そのプレゼン能力と知識によって、大きな旋風を巻き起こすポテンシャルを持っている・・・と思っていたところ、早速美術館の紹介で大きな注目を集めたようだが、これが実際の注目度UPや来館者増に繋がれば、それが彼女の案件などにも拡大し、さらにその紹介が英語やその他言語にも広がるならば、訪日外国人にさえ波及していくだろう(と考えた時に、英語圏に対する訴求力を持っているホロライブが彼女を採用したことの先見性と成長可能性を過小評価すべきではない)。
そしてそういった場所への来訪者が増えれば、周辺施設も活性化し、雇用の創出ともなって地方創成の一環にもなりうるだろう(まあここは地域の取り組み姿勢自体も重要になるが)。あるいは、学術的なものの紹介に対するニーズが高まれば、ポスドクやら図書館司書の中で生活が苦しい人たちの副収入源として、こういった発信が機能・拡大することもありうる(これはリカレント教育の充実といった点で、「ただよび」のような教育系動画の可能性・重要性の一つにもなる)。まあその人らの本業でちゃんと生活が成り立つように労働環境の整備やキャリア形成を・・・という話は全くその通りだが、セーフティーネットも兼ねた過渡的な糊口をしのぐ手段の一つとして、認知度が高まればとも思う次第である。
というわけで、儒烏風亭らでんは極めて大きな可能性を秘めたタレントだと思うが、準備などを見るに彼女自身非常にまじめで責任感が強い人のようだから(この点、宝鐘マリンとも近いものがありそう)、急速に拡張するフィールドで心身を壊さないように、先輩や同僚たちと支え合いながら、その能力を徐々に開花していってほしいところだ。
今回、想像以上に尾丸ポルカとのコンビは相性が良かったので、次回はラプラス・ダークネスとか、三回目や四回目は日本語能力が高くて美術系に造詣の深い海外勢(イナとか)とも絡めると、なかなかに面白い化学反応を起こしてくれるんじゃあなかろうか。あるいは将来的に、クリムゾン先生のアシスタントをしていて美術系の動画を出している「うみキャン」、または学芸員をしていて日本美術の紹介をしている「春木で呉座います」の春木昌子あたりとコラボしても大変おもしろいんじゃないだろうか。
戦略は必要だけれども、その気になれば可能性はいくらでも広げられる。折角これだけ攻めた特性をもった人なんだもの、守りに入ることなく、大いに羽ばたいてほしいところだね😝
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