大手マスメディアの衰退は娯楽の多様化など背景のある必然的なものだが、そうして衰退していると誤魔化しも効かなくなってどんどんボロが出てさらに衰退に拍車をかける、というのが現状と言える。
日本において演技力の俳優や制作力のあるスタッフがいたとしても、それは日本企業の存続を意味しない点には注意が必要である。というのも、彼・彼女らが日本国内のメディア(企業)で働かなければならない必然性はなく、よって優秀な人材が海外に流出したり、あるいは体力のある外資が日本人俳優やスタッフを使い優良なコンテンツを作るようになるだけのことだからだ(そういや途上国における開発独裁とか、モノカルチャー経済とかでも同じようなことが起こってましたなあ)。
前回は日本の電機メーカーが衰退した理由に触れたが、マスメディアの衰退についても同様に構造を解析しておくことが重要だろう。そして、「マスゴミ」が消失したからと言って、正しい情報が出回る理想的環境は決して生まれず、むしろさらなる島宇宙化と分断が進んでいくことも念頭に置いておきたいところだ。
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