ひぐらしのなく頃に 業:あなたは、誰ですか??

2021-01-31 11:49:49 | ひぐらし
前回は、いよいよ核心に迫る雰囲気の第17話に関する感想を書いた。ここではそれを踏まえ、完全ネタバレを前提にこれまでの世界展開を考察してみたいと思う。なお、概要にもある通りこちらは17話含め完全にネタバレの内容となっている旨あらかじめご了承をば。
 
 
 
 
さて、第17話をすでに視聴済の方々には周知のことだが、最後の最後で北条沙都子がループをしていることを伺わせて話が終わっている(細かいが、ビックリ箱は鬼騙し編で出てきたはずなので、わざわざそれを出してきたということは、沙都子は「ひぐらし 業」の世界で最初=第一話から今までループした状態でいますよ、ということを暗示していると考えるべきだろう)。なるほどビックリ箱と目の演出=ループと断じれるのかという意見もあるだろうが、そこを疑っても建設的な推理は今のところしようがないため、「ループしている」という前提で今回は話を進めてみたい(ちなみに目の演出からは梨花にある程度状況が近いと考えられるため、16話で喉を掻き毟る=末期症状を呈して死んだとしても、また生き返るだけのことだ)。
 
 
さて、そうするとこの件について、以下のような疑問が出てくる。すなわち、この17話の「北条沙都子」は「旧ひぐらしの要素をほぼ継承しているという意味で私たちの知っている」北条沙都子と同一人物なのか?と。
 
 
なぜこの期に及んでそんな話をしてるかというと、「そもそも北条沙都子にループ世界を生きられる属性」なんてないからで、ゆえに「何者かにその役割が与えられている」可能性が十分あるためだ(それが羽入=神なのか、八代幾子=物語創作者なのか、はたまた別の誰かなのかは今のところ杳として不明だが)。よって、今のところは次の二つの可能性を主に考えている。
 
1:「ひぐらし 業」の世界の沙都子は、旧ひぐらしの彼女ではなく、梨花を殺し屈伏させる役割を付与された狂言回し=「北条沙都子」
 
つまり、彼女は第三者の手によって古手梨花と同じく特殊な存在となっている(「うみねこのなく頃に」で言えば、昭和63年の世界で六軒島にいて事件に巻き込まれている戦人とともに、ベアトリーチェと議論を戦わせるメタ的存在の戦人の両方が描かれるが、「ひぐらし 業」の沙都子は後者のような存在に近いと考えられる。リアルの北条沙都子は、梨花が雛見沢を出る話の中で精神か何かにトラブルを抱え、第17話で描かれた悟史に近い状態になってしまっているのかもしれない→その罰を与えるという意味で偽りの昭和58年は「業」という名が冠されている??)。
 
これだと沙都子が特殊な存在である理由は説明しやすくなるが、この場合鬼騙し編~猫騙し編から見られる「ある変化」の理由を説明することが困難になってしまうという難点を抱えている。
 
2:「ひぐらし 業」の世界の沙都子は、旧ひぐらしの北条沙都子そのもの
 
なぜ彼女が一般人にもかかわらず梨花と同じ立ち位置の特殊な存在になっているのかというと、祭具殿のオヤシロソードが無くなったことに関係があると考えられる(ちなみに沙都子は祭具殿に入る秘密の入口を知っている唯一or数少ない人物だということは旧ひぐらしでも言及がある)。
 
詳細は不明だが、梨花が雛見沢を離れることに絶望し、何とか梨花を止める術はないかと祭具殿に入った沙都子は、そこでオヤシロソードを発見する。その力を借りて偽りの昭和58年を作り出すとともに、自分がループできる存在になっているのではないか?
 
この場合説明が苦しいのが、そもそも旧ひぐらしの展開や関係性からして、梨花が雛見沢を離れる=沙都子が絶望するという流れがいささかこじつけ過ぎるように思われること(これは「雛見沢を否定しようとしたこと=罪」のような説明にも同じことが言える)、そして百歩譲って沙都子がそのように感じたのを認めるとして、なぜ祭具殿に入るという選択をしたのかも不明である(祟殺し編の沙都子の語り口調からすると、祭具殿侵入とそれで梨花が折檻されたことに罪の意識を感じており、もう入りたくないと思っているはずだからだ)。
 
 
まあそんな具合でどちらも難点は抱えているが、次回はとりあえず両方の可能性がありえるという前提で、鬼騙し編から猫騙し編までの展開を振り返ってみたい。

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