ひぐらしのなく頃に 業:第17話の感想→いよいよ舞台裏の核心へ

2021-01-30 11:22:22 | ひぐらし

「キタ――(゚∀゚)――!!」

と古の呪文が思わず口をついて出てくるような、そんな回でおましたね。

まあそれはともかく、第17話の感想を書いていこうと思う。今回に限っては最も肝心な部分のネタバレは書かないようにするのでご了承をば(次回のルール再考で話ますよと)。ちなみに前回16話の感想はこちらで、世界のルールに関する考察はこちら

〇沙都子射殺シーンからの梨花射殺シーン

一見すると、鷹野といよいよ直接会話する運びになっていた梨花が皆殺し編の悪夢を思い出しているシーンとなりそうだが、これもやや違和感が残る。というのも、梨花の殺され方は「射殺ではない」からだ(16話の方がまだ近い)。

〇鷹野の懺悔と二人が「失踪」した理由

これは「鷹野の強靭な意思が存在しない世界」という意味で予想通り。翻意した理由の「言ってもわからない」というのは圭一と同じで「前の世界の記憶」のことだろう。また、これで(把握できている範囲だが)二人が全ての世界にて「失踪」していた理由も判明。

なお、あえてここにテーマ的な話を持ち込むなら、この描写は鷹野が「絶対悪=根っからの悪人」ではないことを示すことにもつながると思える(それは旧ひぐらしのテーマとも通底する)。というのも、仮に彼女が絶対悪(この場合正確には「狂信者」かな)であるとか、あるいはそう描こうという意図があるのならば、たとい惨劇の記憶を継承していたとしても、彼女は同じことを繰り返しているはずだからだ(「大いなる目的のために、多少の犠牲はつきものだ」なんて手垢のついたセリフはこういう時に出てくるものだ)。

閑話休題。ここでむしろ重要なのは、「鷹野が富竹とともに必ず失踪」してきたというこれまでの展開だ。というのも、鷹野が惨劇の記憶を継承してこれほどまでに強く己の行為を悔いているのであれば、そもそも野村の口車に乗ること自体可能性が低い。にもかかわらず失踪という行為が繰り返し起こっているのは、この世界が旧ひぐらしの記憶を継承しつつ、極めて短いスパン(それこそ梨花が急に目覚めた時と同じ状況)で繰り返されていることを暗示していると思われる。

さて、一応これまでの展開から「鷹野=白と見せかけて実は黒だった」みたい可能性は無くなったが、富竹の「時報」が一回も出ていなかったので、まあこれは何の驚きもない。むしろ気になるのは、ここからの展開である。

〇どんどん「大災害」のフラグがへし折られていく→小此木造園所の差し押さえ

山狗がこの世界でも暗躍していたことは確認できた。が、あえなく小此木所長たちは退場。まあ先にも書いた通り「ひぐらし 業」の世界で鷹野が黒幕でないことは殺人の起こり方や大災害が毎回不発であることから容易に予測できた話なので、小此木たちのことをくだくだしく描いても意味がない、というクレバーであろう。

ただ、ちょっとあからさますぎて気になるのが、白髪の部下。これは天草十三と思われるが、小此木がそうであるように、彼も「うみねこ」の世界と同姓同名の「駒」と考えればよいのか?どうも匂わせにしてはあからさますぎて警戒してしまうが、まあ「うみねこ」を連想させる符牒が繰り返し出てくる点は注意しておくべきだろう。

〇入江診療所の捜査

ドクターイリ―の暴走という予測は外れましたなwともあれ、これにて鬼騙し編で描写されたフラグの回収がなされたと言える(大災害が起こる展開でもない=鷹野の意思は働いていないのに、入江診療所を押さえるという旧ひぐらしにもあったムーブをなぜ番犬が取っていたかが謎だったが、その理由が明確にされた)。というか昭和58年での悟史の姿が描かれるのって、澪標し編以来じゃね?旧ひぐらし未視聴の人も踏まえてか、H173といったワードだけは出しているあたりも演出として無駄がなく上手い(調べたけりゃ検索するし、ネタバレ嫌だってなれば旧ひぐらしを視聴するきっかけにもなる)。

ちなみにこの描写で重要なことは以下の通りと思われる。

1:綿騙し編でも同じことが生じていた、ということはこのハッピーエンド的な展開は梨花が死なないことを保証しない

2:入江が把握していないH173が存在

これを特定の人物に投与した人間が存在したのか?となると、病院に入り込むのが不自然でない人物・・・主要メンバーでは沙都子ぐらいしかおらんな(もちろん園崎家関連人物でも不可能ではないだろうが、暇潰し編での「東京」との力関係を考えても容易ではない)。

ただ、仮にそうだとしたら、明らかに少しづつおかしくなっていった鬼騙し編のレナは不自然。あるいは鬼騙し編はレナが罪滅し編と同様徐々に狂っていったが、綿騙し編以降の犯人たちは注射により劇症化したのだろうか(だから解釈違いも起こる)?

これは昭和53年から58年にかけての連続怪死事件が偶然の産物にもかかわらず、あたかも「連続した何か」が全てに存在しているように見せかけられたのと共通しており、自然発症と人為的なものが混在しているのだろうか?

〇他の誰かがサイコロを振っている

虚構内虚構の可能性をずっと疑っている身としては、気付いたか梨花よ(トキ並感)、という感じ(そもそも展開的に「梨花を殺す」方向でずっと話が進んでいるしね)。今回も、梨花が「雛見沢最高!」と言ったら何も起こらず全てが平和に進んでいくしねー。むしろそのことが気色悪い感じですわい。ただ、梨花がこれに気付いた発言をしたあたり、いよいよ大詰めが迫っているという印象だ。

〇オヤシロソードの欠片を手にする

まあここでいきなりザックリ自害はないやろなー(そもそも羽入の言葉通りなら、ループは不可能な状態だし)。ただ、「張りぼて」の世界であることがほぼ確実になった今、この世界から脱出する方法は多分このオヤシロソードにて自害やで。そして偽りの昭和58年から出て、その外の世界でこれを形成したもの=問題の本質を解決するんや(敵は詩音か沙都子か八代幾子か・・・)。

〇ここで部活を実施

これはもしかすると、全員暴走して梨花を虐殺ってオチか!?・・・と身構えるも・・・そういう感じではないようだ。

〇そしてラスト

「キタ――(゚∀゚)――!!」

大事なことなので二回言いました(これも古い)。

というわけで次回「ルール再考」。来週も梨花と一緒に地獄に付き合ってもらう。


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