7月3日
愈々入院の日。
何時もと変わらずの朝食。
オーバー・イージーの玉子焼きとベーコン、トースト、果物。
それに缶ビール一本。
家人よりの完璧な「アル中」と云う非難も多少気にしながら聞き流し
車を運転する予定がない限り毎食缶ビール一本相当のアルコール摂ることを
長年の習慣にしている。
午後2時入院
幸いなことに希望していた個室が取れた。
シャワー付バス ウオッシュレット付トイレ テーブルとソファー 勉強机 小型金庫
冷蔵庫 テレビ 家具什器は安物だがベッドは背中と足の部分が電動で上下する。
ビジネスホテルより大分広々としており これから2週間 何とか我慢できるだろう。
病室担当の看護師さんが早速挨拶に来る。
三人の看護師さんがシフトで面倒看てくれるそうだ。
早速検温・血圧測定 そして採血。
お昼の飲み収めに少し多めに頂いたビールが検出されてしまう。
一段落すると看護婦さんが来て
手術そのもの以外の術前・術後の段取りの説明お受ける。
手術の執刀はは5日8時15分から2時間半の予定。
あさ6時の浣腸から始まる。
手術する医師団に一人の医師が来て
現在までの病歴・健康状態など色々聞いてゆく。
薬剤師が来て病歴・今服用している薬など聞きに来る。
小松医師がふらりと病室に現れる。
外来で看て頂いている先生だ。
虎ノ門病院の泌尿器科の診療責任者。
執刀医だ。
小松医師の著書“医療崩壊”を地下の売店で買って読み始める。
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慈恵医大の前立腺癌の腹腔鏡手術で執刀医師が逮捕された医療裁判で
小松医師が検察に提出した意見書を素人に判り易く書き直したものだ。
小松医師とはもう何度もお会いしているのでその人となりは判っていたし
医療に対する考え方 フィロソフィーは承知している積りだった。
現代の医師には人間本来の寿命を延ばすような大それた能力は無い。
いくら「早期発見・早期治療」を心掛けても高齢になると次々に病が襲ってくる。
細胞分裂の回数が生物の種ごとに概ね決まっているからだ。
一定年齢を超えると生物は生命を維持出来なくなる。
健康に注意して早く手を打てば健康を保てると云う訳ではない。
死は不可避だ。
高齢者では病気が次々と出て来ますので健康管理に熱心になり過ぎると
「早期発見・早期治療」のみの余生になってしまう。
しかも最終的には失敗するので心理的にも辛いものがある。
「早期発見・早期治療」がしばしば無用な焦りを生む問題のある標語だと思っている。
賢い大人の行動指針とは思えない。
日本にも「無常観」という年月に磨かれた「死生観」がある。
「早期発見・早期治療」が どう云う場合に役立つか、
どうi云う場合に有害か冷静に判断すべき。
小松医師の本を読み進むうち先生の医療に対する真摯な真面目さが感じられ、
この先生なら信頼して
手術を御願い出来るという気持ちが強まったことは良かった。
麻酔科の医師がやってきた。腰椎麻酔・硬膜外麻酔をやるそうだ。
部分麻酔なのだが手術中の様子を知りたくもないし
気の弱いミスターマスダはそれに耐えられないだろう。
手術中は睡眠薬を一服盛って貰うことにして眠っている間にやってもらう事とした。
手術中は付き添ってくれているそうだ。
夕食後 主治医 村田医師ほか4人の医師団の回診を受ける。
執刀医はいつもお世話になっている小松先生だがこの医師団が
グループで手術を行うことになっている。
夜 テレビで何でも鑑定団、報道ステーションを観て就寝。
7月4日
午前7時起床と言うより目覚める。
今日はアメリカでは独立記念日。
ベッドでテレビを見ていると早速看護婦さんが検温に来る。
朝食後 9時ごろ 主治医 村田医師ほか4人の医師団の朝の回診を受ける。
テレビを見始める。株は上値の重い展開。
レッドソックス松阪君が健闘8回まで0点に抑え10勝目。
11時 理髪師が来て手術部位の毛を剃ってゆく。
地下の床屋から来たのではなく体毛専門の理髪師だそうだ .
今日は手分けをして50人ぐらいの患者を剃るらしい。
と言うことは明日の手術は50人。
平均的にはこの病院への外来患者は一日当たり3000人。
手術は40から60人。
午後2時 看護婦さんが来て検温・検脈。血圧は少し高いそうだ。
少し暇になった。テレビで「日本アマ」の予選中継を観戦。
石川遥君苦戦 予選通過は2アンダー、ハーフが終わってイーブン。
15歳の青年は健気にプレッシャーをはねのけている。
トーナメントリーダーは9アンダーらしい。
午後5時家内立会いの下 手術室内での手順を手術室担当看護師より聞く。
あんまり詳しく聞かされたので実際に手術をしている気分だ。
詳しいのは有り難いことだが気分が滅入ってきた。
続いて小松医師から総括的なまた技術的な説明あわせて
合併症の可能性に関しても説明を受ける。
前立腺は膀胱の出口の下に付着しているクルミ大の臓器。
尿道が前立腺の中央部を貫いています。
下腹部に15センチ縦切開手術、前立腺と上部尿道の一部を摘除。
膀胱と尿道上部を縫合の予定。
合併症として尿漏れ、下腹部の違和感が多少続く。
手術・治療法等 診療行為同意書にも納得の上 署名。
明日は愈々手術だ。
愈々入院の日。
何時もと変わらずの朝食。
オーバー・イージーの玉子焼きとベーコン、トースト、果物。
それに缶ビール一本。
家人よりの完璧な「アル中」と云う非難も多少気にしながら聞き流し
車を運転する予定がない限り毎食缶ビール一本相当のアルコール摂ることを
長年の習慣にしている。
午後2時入院
幸いなことに希望していた個室が取れた。
シャワー付バス ウオッシュレット付トイレ テーブルとソファー 勉強机 小型金庫
冷蔵庫 テレビ 家具什器は安物だがベッドは背中と足の部分が電動で上下する。
ビジネスホテルより大分広々としており これから2週間 何とか我慢できるだろう。
病室担当の看護師さんが早速挨拶に来る。
三人の看護師さんがシフトで面倒看てくれるそうだ。
早速検温・血圧測定 そして採血。
お昼の飲み収めに少し多めに頂いたビールが検出されてしまう。
一段落すると看護婦さんが来て
手術そのもの以外の術前・術後の段取りの説明お受ける。
手術の執刀はは5日8時15分から2時間半の予定。
あさ6時の浣腸から始まる。
手術する医師団に一人の医師が来て
現在までの病歴・健康状態など色々聞いてゆく。
薬剤師が来て病歴・今服用している薬など聞きに来る。
小松医師がふらりと病室に現れる。
外来で看て頂いている先生だ。
虎ノ門病院の泌尿器科の診療責任者。
執刀医だ。
小松医師の著書“医療崩壊”を地下の売店で買って読み始める。
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慈恵医大の前立腺癌の腹腔鏡手術で執刀医師が逮捕された医療裁判で
小松医師が検察に提出した意見書を素人に判り易く書き直したものだ。
小松医師とはもう何度もお会いしているのでその人となりは判っていたし
医療に対する考え方 フィロソフィーは承知している積りだった。
現代の医師には人間本来の寿命を延ばすような大それた能力は無い。
いくら「早期発見・早期治療」を心掛けても高齢になると次々に病が襲ってくる。
細胞分裂の回数が生物の種ごとに概ね決まっているからだ。
一定年齢を超えると生物は生命を維持出来なくなる。
健康に注意して早く手を打てば健康を保てると云う訳ではない。
死は不可避だ。
高齢者では病気が次々と出て来ますので健康管理に熱心になり過ぎると
「早期発見・早期治療」のみの余生になってしまう。
しかも最終的には失敗するので心理的にも辛いものがある。
「早期発見・早期治療」がしばしば無用な焦りを生む問題のある標語だと思っている。
賢い大人の行動指針とは思えない。
日本にも「無常観」という年月に磨かれた「死生観」がある。
「早期発見・早期治療」が どう云う場合に役立つか、
どうi云う場合に有害か冷静に判断すべき。
小松医師の本を読み進むうち先生の医療に対する真摯な真面目さが感じられ、
この先生なら信頼して
手術を御願い出来るという気持ちが強まったことは良かった。
麻酔科の医師がやってきた。腰椎麻酔・硬膜外麻酔をやるそうだ。
部分麻酔なのだが手術中の様子を知りたくもないし
気の弱いミスターマスダはそれに耐えられないだろう。
手術中は睡眠薬を一服盛って貰うことにして眠っている間にやってもらう事とした。
手術中は付き添ってくれているそうだ。
夕食後 主治医 村田医師ほか4人の医師団の回診を受ける。
執刀医はいつもお世話になっている小松先生だがこの医師団が
グループで手術を行うことになっている。
夜 テレビで何でも鑑定団、報道ステーションを観て就寝。
7月4日
午前7時起床と言うより目覚める。
今日はアメリカでは独立記念日。
ベッドでテレビを見ていると早速看護婦さんが検温に来る。
朝食後 9時ごろ 主治医 村田医師ほか4人の医師団の朝の回診を受ける。
テレビを見始める。株は上値の重い展開。
レッドソックス松阪君が健闘8回まで0点に抑え10勝目。
11時 理髪師が来て手術部位の毛を剃ってゆく。
地下の床屋から来たのではなく体毛専門の理髪師だそうだ .
今日は手分けをして50人ぐらいの患者を剃るらしい。
と言うことは明日の手術は50人。
平均的にはこの病院への外来患者は一日当たり3000人。
手術は40から60人。
午後2時 看護婦さんが来て検温・検脈。血圧は少し高いそうだ。
少し暇になった。テレビで「日本アマ」の予選中継を観戦。
石川遥君苦戦 予選通過は2アンダー、ハーフが終わってイーブン。
15歳の青年は健気にプレッシャーをはねのけている。
トーナメントリーダーは9アンダーらしい。
午後5時家内立会いの下 手術室内での手順を手術室担当看護師より聞く。
あんまり詳しく聞かされたので実際に手術をしている気分だ。
詳しいのは有り難いことだが気分が滅入ってきた。
続いて小松医師から総括的なまた技術的な説明あわせて
合併症の可能性に関しても説明を受ける。
前立腺は膀胱の出口の下に付着しているクルミ大の臓器。
尿道が前立腺の中央部を貫いています。
下腹部に15センチ縦切開手術、前立腺と上部尿道の一部を摘除。
膀胱と尿道上部を縫合の予定。
合併症として尿漏れ、下腹部の違和感が多少続く。
手術・治療法等 診療行為同意書にも納得の上 署名。
明日は愈々手術だ。