A Slow Life of Mister Masuda

定年退職後のスローライフを公開!

鴨下先生

2008年05月30日 09時15分11秒 | 陶芸
5月29日(木)


今日は天気予報どうり雨。
陶芸教室の校長先生のお供で校外教室。

陶芸教室の講師の鴨下先生の作品展を見学。
会場は阿佐ヶ谷の商店街のアーケイドを少し外れた所にある
アンティークショップ(古道具屋?)を借り切っての展示だ。




しもた屋風で室内は大正レトロと云うか鴨下先生の作品を展示するにはピッタリ。
鴨下先生のお父さんは漆の塗り物の箸 お母さんはウイービングのランチョンマット
お二人とも娘さんのために友情出品? 芸術家一家だ。
会場の雰囲気に溶け込んだ鴨下先生を見ると
陶芸教室で生徒相手に見せる顔とは違う顔を見る感じ。

先生はモビール(mobiles)に興味を持っている様だ。
中々魅力のある作品だ。
色々な色の陶土を使いカラーバランスを考え
モビールの吊るし方 高低にも工夫の跡が見られる。
陶芸を超えた空間芸術と云うかインスタレーションと云うのだろうか。






このモビールは吊るしている紐が金属ワイヤーで硬く焼き締めた陶器と擦れて
風が吹いて揺れると微かに土鈴の様な音が聞こえてくる。
女性作家らしい作品だ。
この方向でどんどん才能を伸ばして行けばインテリア作家として面白いなあ!




勿論花器や食器などの作品も展示されていたが
使いやすそうな生活雑器は殆ど売約済の赤札付き。
女性らしい丁寧な仕上げと鴨下先生の人柄・人気のなせる業だろう。

大変ラッキーにも展示場の隅っこの目立たぬ所に
来場者の「お目こぼし」があった。
何か呼んでるなあ とそこにあったのは高さ15センチぐらいの花器。
化粧土の掛け方で良い景色が出ている。
モビールを除けば ミスターマスダは面白さでは出色の展示品と思う。
早速その作品を頂く事にした。
残り物には福があるとはこの事か。




次回個展はインスタレーションを期待したい。

もしミスターマスダが高名な美術評論家なら
「若い才能を見つけた。今日はよい一日だった」
と云うのだろう。


友あり 遠方より・・・

2008年05月28日 08時24分01秒 | 食事
5月25日(日)


昔の仕事仲間のジャック・シンバインさんがロス・アンジェルスからやって来た。
30年ぐらい前にアメリカで彼を同業他社よりスカウトした話を
懐かしく思い出している。

仕事の事よりミスターマスダがサンノゼの病院に尿路結石で
緊急入院した時に親身になって看病してもらった事。
ジャック夫妻と我々夫婦で京都に遊んだ事。
下手なゴルフはよくやった。

そのジャックも、もう今は75歳の後期高齢者 200年に肺炎で
最愛の奥様を亡くされてからワイフより魅力的な女性は見つからぬ
と独身の気楽な御身分。
見つからぬとは歳を取って眼も悪くなってしまったのか。

もう引退して大分時間は経っているが昔の事が懐かしいらしい。
今回が最後の日本旅行となると感じているのか
昔馴染みに集まってもらって食事をしたいとの事。
夕方から昔の仲間が日本橋の「ざくろ」に集まって
「しゃぶしゃぶ」と言う事になった。

日本通と自称している外人には「すき焼き・天麩羅」では無く
「しゃぶしゃぶ」が好きな人が多いようだ。
ミスターマスダは あの「霜降りの肉」が苦手だ。
10年前に川奈にゴルフに行った時 川奈ホテルの「田舎屋」で
「霜降り肉」を食べて歳のせいかとても脂っぽく、しつこく感じた。
以来 食べた事が無い。
久し振りの「霜降りは」如何かな。

お互い久し振りの再会で料理は上の空 近況を報告しあう。
ジャックは歳に似合わず若々しい。
一人暮らしの気楽さが成せるわざか。





話が一段落、記念写真を撮る。
話題は昔の思い出話に移ってゆく。
これは歳をとった人たちの集まりの常だ。




料理も最後の段階 しゃぶしゃぶの出汁に中華麺は
食事の締め括りとして「グー」だった。
部屋を見回すと「ざくろ」は何処の店でも棟方志功の版画・浜田庄司の焼き物が
ディスプレーされている。
棟方志功の版画「門世の柵」はミスターマスダの好きな絵だ。
二人とも好きな作家なので酔眼を凝らしてしっかり観察。





帰り際 マッチを3箱ポケットに入れる。
芹沢圭介のデザインだろう。
彼は日本のウイリアム・モリスだとミスターマスダは思っている。
これから夏に向かい我が工房で蚊取り線香を焚くので「必需品」だ。




コラボレーション

2008年05月27日 20時23分59秒 | 陶芸
5月15日(木)



ミスターマスダ邸にSM御夫妻が遊びに来た。
SMさんは玄人はだしの絵描きさんだ。

「オンフルールの旧港」の油彩画を描いてもらったが
今は肖像画を描いてもらっている。
ミスターマスダの葬儀の写真代わりにも使う心積もりだ。
従って現在そんなに急いで画き上げて貰う状況には無い。

お返しにSMさんの骨壷を頼まれているが
これはSMさんが入院したら取り掛かることにしている。

SMさんの来宅に合わせて素焼きの陶器を用意しておいた。
SMさんに「絵付け」をしてもらい面白い器を作ってみたい。
このコラボレーションで良い物が出来れば
何時かやろうと云っているSMさんの絵とミスターマスダの
「絵と陶器の共同展覧会」に展示してみたい。


工房で絵付けに集中するSM画伯




「春夏秋冬」「花鳥風月」の「いらぼ湯呑」




「栗とりんご」 色替わりの小皿




白御影の鉢 2点




蘭の陶板



SMさんは熱心な蘭の育成家。
それも蘭の原種ばかりのコレクター。
原種なので艶やかな派手な物ではなく楚々とした花だ。
自宅には大きな温室がある。
手入れも熱心だが大変な仕事だと思う。


サイバー陶芸展(11)

2008年05月24日 17時24分33秒 | 陶芸
5月24日(土)

最近のマスダ窯の作品を御紹介する。


赤壷
高さ15センチ 直径23センチ

赤陶土にランダムに櫛目を入れ焼き締。
口に白化粧土でアクセント。
茶室にも良し、コンテンポラリーな洋室にも良し。
少々自信を持っている。





いらぼ片口
直径16センチ

安定して器を作ることが出来るようになった。
最近は「伊羅保釉」の扱い方が少し判った気がする。
生活雑器として使い勝手が良いらしく
作品を貰ってくれる知人が多い。






平小皿
直径14センチ

白御影陶土で表面を粗く仕上げた。
京都の「都おどり」をイメージしてデザイン。





織部の柄つき角皿
19センチX24センチ

この皿は似たような物を幾つか作っているが嫁に出してしまい
手許に無くなったので在庫補充で久し振りの制作である。





練り込み花器
高さ22センチ

まだまだ「練り込み」の良さを引き出していない。
試行錯誤が必要であろう。




神明社(上)

2008年05月23日 21時53分49秒 | 家族行事
5月20~21日


ロスに海外駐在している次男のJR君が業務出張で一時帰国している。
電話連絡はあるのだが仕事の関係で都内のホテルに滞在中。
日本滞在の今夜だけ当家に泊りに来ると言う。

今晩20日の夜 接待の夕食後 次男はそれでも努力して9時半ごろ家に来た。
5月20日、今日は何と彼の40歳の誕生日である。

接待で夕食は済ませて来る筈などで誕生日のほんのお印に
赤飯と鮎の塩焼きをミセスマスダは用意していたが
次男は赤飯に一口 口を付け 「ハッピーバースディー」。

11時ごろ これも接待で遅くなった長男のST君が立ち寄り親子4人 
結婚前の家族に戻って夜の更けるのも忘れて団欒が続いた。

次男のJR君は色々家族の近況報告の土産話と共に土産も持ってきた。
いつものビバリーヒルズのチョコレート。
この店は昔NYにあってミスターマスダの好きだったチョコレート屋だが
その後ビバリーヒルズに移りハリウッドの連中を虜にしているとの事。




それと我が家の大好物 通称「カリカリ・ベーコン」。
ワンパックで3キログラムというジャンボサイズ。
これには驚いた。
どうも日本のベーコンは柔らかで上品過ぎる。
フライパンでよく火を通うして脂を落としカリカリに焼き上げた
安物のアメリカンスタイルのベーコンが好きだ。
今回も忘れずスマグリングしてくれた。



JR君の所持品で興味を引くものがあった。
「ブラックベリー」という携帯電話でパソコン機能を備えている。
アメリカのビジネスマンはこれを使っているらしい。
日本のビジネスマンのようにノートブックパソコンを持たなくても良いのかな。



あけて21日 JR君は本日午後家族の待つロスに向け帰国予定。
JR君は「前厄」なので成田に行く前に前厄のお払いをして貰うという。
数年前、横浜に自宅を新築した時の地鎮祭とか、その後も七・五・三のお宮参りとか
何かとお世話になっている横浜の「神明社」で神事をお願いする事になった。



朝一番でその神社に行くと まだ神社の営業は始まっていない。
宮司の奥さんとミセスマスダが神社の庭先で丹精している草花の話を始める。
草木の好きな者同士話が弾み奥様より苗を6~7鉢頂く。
久留米鶏頭(赤、ピンク・黄色の三種類),白の鳳仙花,白のマリーゴールドなど、
いずれも珍しいもののようだ。



神明社(下)に続く・・・






神明社(下)

2008年05月22日 21時18分05秒 | 家族行事
神明社(上)より続く・・・


そうこうしている間に本殿ではお払いの準備が出来た。
意外な事に女神主さんがお払いをやってくれるらしい。
宮司ほか4人の神主が居る大きな神社だそうで祀り神は「天照大神」。
女神主でも御利益に変わり無しだと思う。
厳かな雰囲気の内、20分ほどでお払いの神事が終わった。



その後JR君は「絵馬」を奉納した。
納められている絵馬の中に「鮑の貝殻」が多数あったのは珍しく感じた。
安産祈願に特別用意しているそうだ。
余り一般的ではないが、「鮑の貝殻」を安産祈願に
納める神社も処々にあるそうだ。



厄落としの祈祷が終った所で境内に「人形流し」を発見。
ひとがた・ながしと読む。
人は知らず知らずの内に間違いを犯している罪深いもの。
人形の形に切った紙に祈りを込めて池に流せば救われるそうだ。
罪深きミスターマスダはノーチョイスで人形流しを行う。



「横浜そごう」に戻りJR君はメモを片手にロスの家族のために最後のお買物。
ゲームソフト、DVD,子供達への本 等々、結構な買物だ。
少し早めに「天一」の天麩羅カウンターで昼食。



JR君はそごうの隣のスカイビルのYCATからリムジンで成田空港へ。



ロス行きは午後5時だが、その前に上海出張から帰国するKRさんと
空港内で落ち合って打ち合わせがあるらしい。
人使いの荒い会社だ。

気に入らぬ 風もあろうに  柳かな

(完)


新緑のゴルフ

2008年05月19日 22時21分06秒 | ゴルフ
5月17日(土)


勤め人時代の職場の同僚とゴルフで静岡は富士山の麓まで遠征。
弊ブログにも再々登場する秘書のOGさん 初登場の元事業部長のMHさん。

この富嶽カントリーは各ホールから富士山が眺められる設計になっている。
天気もよいし多少期待していたのだが5月になると湿度が高くなり
靄とか霞で富士山が見えなくなって来る。
もしやと思ったがやっぱり駄目で富士山はお隠れになっている。
然しながら新緑の緑は素晴らしい。



雄大なコース 本来なら富士山が正面に見える筈なのだが・・・



女性群も大奮闘・・・





スコアーは公表しない事になっているが
皆夫々に満足する楽しい一日だった。

帰途新幹線を新横浜駅で下車 
最近気に入っている新築の新横浜駅Cubic Plaza10階にあるレストラン
La Classeで夕食。

注文するものは決まっている。
ニース風サラダ・・・アンチョビーの塩気がアクセントだ。
メインはステーキ・ターター スパイスがふんだに入ってボルドーの赤に合う。
狂牛病問題以降 生肉のステーキ・ターターを出す店は少なくなった。



明日は いまロスから出張で一時帰国中の次男が泊りに来る。
偶々次男の誕生日なので「赤飯」でも炊いて迎えようと相談しながら帰宅。
今日も充実した時間を過ごす事が出来た。




ピースボート

2008年05月19日 21時28分46秒 | 社会見学
5月13日(火)


最近 弊ブログへのアクセス数が増えている。
昨日は200を越えるアクセスがあった。
タレントでもなく有名人でもない一介の市井の「前期高齢者」のブログに対し
予想以上の閲覧者数 ミスターマスダも嬉しく感謝している。
時々ブログのアップを休む事があるが、休載が長引くと知り合いの
ブログ読者から病気でもしていないかと心配してくれてメールを頂く事がある。
今後も細く長くブログを続けて行く積もなので御閲覧宜しくお願いしたい。


浦和のMK御夫妻から電話をもら急遽横浜へ行くことになった。
世界一周クルーズのピースボート(グリーン・ピースとは違う)が
新しい船になったので見学に行こうと言う事だ。
乗ることは無いと思うが船は好きだし久し振りにMK御夫妻とお話が出来るので
勇んで待合場所の横浜港中央突堤へ。
MK御夫妻はつい最近南回り世界一周クルーズから帰国したばかりなので土産話も楽しみだ。

新しいピースボートの前で写真を撮ろう。
雨こそ降っていないが日差しも無く風も強いので寒い寒い。
冬装束で出掛けて来たよかった。



船は3万トンで乗客定員は900人ぐらいか。
豪華客船だが船齢は15年はいっている中古船だ。
明日世界一周クルーズに出発予定とか。





山下公園からピースボートの全景が良く見える。



MK御夫妻を御案内して山下公園内にある「赤い靴の少女の像」
そしてお決まりの中華街でのディナー。



世界一周の土産話と共に色々お土産も頂いた。
お付き合いの広い方なので沢山御土産を渡さねばならぬ人もあるだろうに
ワイン・コーヒー・ミセスマスダとお揃いのTシャツ。
イースター島のマオイ像の そのTシャツは気に入った。




上高地

2008年05月18日 11時56分15秒 | 家族行事
5月10日(土)


大正池からの湿地トレッキング。
目指すは「上高地帝国ホテル」出のランチ。
この「上高地帝国ホテル」のインテリアを
我が白馬の「三矢小屋」でアイディア流用させてもらっている。

薪をくべる円形暖炉を部屋の中心に置き 暖炉の上をラッパ形の煙突で覆う。
リングを使ったカーテンレール。
鍵も堀製作所の物を使った。
そんな訳で何か懐かしい思い出がある。



ホテルの前には桜が楚々と咲いている。
ミネザクラ(別名タカネザクラ)と云うらしい。
もう今年の桜はこれが見納めだろう。
今年はミスターマスダにとって「桜は当たり年」。

 

ホテルのランチで飲んだ赤ワインはそれなりに美味しかった。
葡萄は ピノ・ノアールの「KAMIKOCHI」というラベルだが仏蘭西産。
ホテルの土産物売場で販売していたが買って帰りたい程の物ではない。


食後 梓川に沿って河童橋を目指す。
ウエストンの碑の前に出た。
ウエストンは、英国宣教師として明治21年から大正4年までの間に3度来日し、
著書「日本アルプス 登山と探検」により日本アルプスの名を世界に広めた
ウエストンの偉業をたたえているウエストン祭(6月第1土・日曜日)が
毎年山男が集まり行われている。




更に梓川を遡って行くと河童橋が見えてきた。
昭和2年は上高地にとって重要な年であった。
文豪芥川龍之介が3月に彼の代表作の一つである小説『河童』発表、
上高地と河童橋を登場させたのだ。

雨で遠望は利かぬが晴れていれば目前に穂高の勇姿が迫って来る筈だ。



上高地の最終目的地「河童橋」に到着。
雨でも原宿並の賑ぎあい。
結構東洋系外人観光客が多い。



帰路158号線を長野道へ。
158号線は高山に通じる安房トンネルが開通したので交通量が多くなっている。
安全運転で午後7時半帰宅。




大正池

2008年05月18日 11時54分04秒 | 家族行事
5月10日(土)


雨なので朝食後4度目の入浴をしたりして
チェックアウト10時までゆっくりとした時間を過ごす。
ホテルなのでTVなどでよく観る「美人若女将」のお見送りも無く
ホテルを出発。

雪が溶けて漸く通行可能になった村道300号線を降ること30分
国道158号で沢度(サワンド)まで戻る。
そこでマイカー規制のため上高地行きハイブリッド・バスに乗り換え上高地・大正池まで行く。

大正池 は大正4年(1915)の焼岳大噴火によって、
梓川の流れがせき止められてできた池。
淡いブルーの水、立ち枯れた樹木が幻想的な雰囲気を醸し出す。



池の西側には、今も細く噴煙を上げる活火山、標高2455mの焼岳が迫る筈だが
今日は残念ながら雨で焼岳の上の方は雲がかかりよく見えない。
現在では、下流の発電所に送る水の貯水池としても利用されている。

大正池から梓川に沿って落葉松林・白樺林をぬって
湿地帯を上高地帝国ホテルまで1時間の散歩。
途中で立ち枯れた樹木 どうも落葉松と思われる。



生態系保護の為 遊歩道が完備しており一部板張りになっている立派なものだ。
塵一つ落ちていない。
すれ違えば御互い挨拶を交わすし、ここでの観光客のマナーは満点だ。



途中 田代池にも立ち寄る。
水深の浅そうな池だ。
流れている水はあくまでも透明
触っていないが冷たそうだ。



ここ上高地は標高1500メートル 花はまだ余り咲いていないが
シーズンになれば水芭蕉などが咲き誇るのだろう。



散歩といっても小一時間ぐらい歩いていると体が温まってくる。
どこかから硫黄温泉の匂いが漂って来るようだと思ったが
実は今朝 温泉に入った後わざとシャワーを浴びなかった。
心地よい微かな温泉の匂いは自分から出ていたのだ。
にんまりしながらミスターマスダは白骨温泉の余韻を一人楽しんでいた。





白骨温泉

2008年05月17日 17時57分43秒 | 家族行事
5月10日(土)


ここ白骨温泉は大正時代に中里介山の長編小説『大菩薩峠』で
白骨温泉の表記が登場してからは、呼称は「白骨」で統一されるようになっていった。

600年の歴史を誇り乳白色の温泉がこんこんと湧く白骨温泉。
上高地と乗鞍の谷間にある山ひだの湯は日本屈指の秘湯だ。

大正から昭和初期にかけては若山牧水・芥川龍之介・与謝野晶子・三好達治など
そうそうたる文人・歌人がこの温泉を好んで訪れた。

我々はグランドホテルに投宿。
ミスターマスダも早速温泉気分。



露天風呂も中々グー。
小雨降るの霧の立ち込めた谷間の眺望
鄙びた温泉から立ち昇る湯気はかすかに硫黄の匂いがする。
如何にも健康・お肌に良さそうなお湯だ。

脱着所に太田蜀山人の歌の掛け軸が掛かっている。
この露天風呂から詠んだような歌だ。

山あれば 山を観る
雨の日は 雨に聴く
春夏秋冬
あしたも よろし
ゆうべも よろし





部屋から見える小雨けぶる山々が幻想的。
高地なので桜がまだ咲いているのが見える。
今年は桜についている。



贅沢を言うようだが温泉旅館の食事は好きになれない。
全部一度に目の前に並べられライターで小さな鍋の下の白い塊に火を付けてゆく。
日本料理は食堂の定食ではあるまいし暖かいものは暖かく冷たいものは冷たく
一皿ずつサーヴィスしてもらうのが良い。


ところでこの温泉では社会面を賑ぎあわせた 入浴剤問題がある。
2004年7月、日帰り浴場の「野天風呂」をはじめ、一部の旅館やホテルで
入浴剤(草津温泉ハップ)を混ぜていたことが発覚した。
入浴剤混入の動機は、1996年頃より十数ヶ所ある源泉の一部において
白濁が薄くなったこととされている。
一連の問題への対応として、長野県では温泉の信頼回復を図るために
「安心・安全・正直」な信州の温泉表示認証制度 を2004年11月に創設した。

白骨温泉の騒動をきっかけに、日本中で温泉の利用表示などについての問題が発覚し、
一連の温泉偽装問題として大きくニュースで報道された。

それは兎も角 今は真面目に営業をやっているようだ。
泉質は含硫黄-カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩温泉(硫化水素型)
胃腸病、神経症、婦人病、慢性疲労などに効能があり、
その昔「白骨の湯に三日入ると三年は風邪をひかない」とも言われた。

湧出時には透明な温泉が、時間の経過によって白濁する。
白濁の要因は、温泉水中に含まれている硫化水素から硫黄粒子が析出すること
及び重炭酸カルシウムが分解し炭酸カルシウムに変化することである。
浴槽の淵などには白い炭酸カルシウムの固形物が付着している。





鄙びた温泉地であるのは歌碑ぐらいのものだが
谷川のせせらぎ それに架かる吊橋など散策などはお勧め。



10時チェックアウト
これより上高地に向かう。
雨なので余り景色は期待できないだろう。
昼食を上高地帝国ホテルでとれればそれで良しとしよう。


再び白馬へ

2008年05月16日 10時09分58秒 | 家族行事
5月9日(金)

3連水車の次は「花ばんだ」フレンチレストラン。
ここ10年以上 白馬・八方尾根ではスキーをしていないので
この「花ばんだ」を訪れる機会は無かったが今回は是非ここでランチをしてみたい。

その店は安曇野・松川村にある。
インターネットで下調べしたが情報は無く不吉な予感がする。
国道沿いに見覚えのある店の建物が見えて来た。
どうもおかしい、予感的中建物は昔のままの様だが
看板が建築材料店となっている。
何事にも極めるのが信条のミセスマスダが店の人に事情を聞きに行く。
8年前に「花ばんだ」を閉めたそうで今はどうしているか判らないそうだ。

オリンピック道路も出来たしもうこの国道をスキーヤー達は使わないのだろう、
寂れてしまったのだろう。
しょうがない どこかでランチを取らなければ。

白馬に向けて走る事 20分。感じの良さそうなレストランを発見。
気が付かなかったが昔からやっている店で「花の木」。



内部は女主人の手作りになるドライフラワーのリースと
近隣の陶芸作家の作品 備前風の[焼き締め]の陶器で飾られている。

リースは売り物ではないが殆どプロの作品と云えるだろう。
女主人がが店に飾ってあるりースの一つを御親切にも
ミセスマスダにプレゼントしてくれた。大感激!



「花ばんだ」は無くなったが「花の木」を見つけたので
こちらに来たらここに寄る楽しみが出来た。
店を出る時 入れ替わりにお客が三人入って来た。
地元に根付いたレストランなのかもしれない。

ランチの後 一路白馬「三矢小屋」へ。
白馬三山が今日は良く見える。





「三矢小屋」を見回ったあと お隣のグレイクに挨拶。
雑談に花が咲く。
カナダ人のグレイクなのでバンクーバーの話になる。

世界一周クルーズの船内で知り合ったバンクーバー出身で、
ミセスマスダが108日の船旅の間、
大層、親しくお付き合いした女性のことに話が及ぶと
「俺の友達もその時期世界一周をしている」
「それはオードリーではないか?」
「俺の高校の3年後輩だ」。
オードリーの事で また話に花が咲く。

我々の海外での唯一のカナダ人の知り合いが
国内で唯一の知り合いとなった「三矢小屋」の隣人のカナダ人の知り合いとは。
世間は狭いと言うか サッチ・ア・スモール・ワールド 驚きである。

白馬村はGWが終わりここ3~4日お休み。
ゴンドラも運休。
スキーシーズンの跡片付け中。

今朝出発が早かったので白骨温泉で早め目に休養しよう。
新島々から冬季の通行禁止が解除された物凄い山道300号線
を抜けると「目的地周辺」。

白馬から白骨温泉グランドホテルまで4時間のドライブであった。









3連水車

2008年05月16日 09時05分26秒 | 家族行事
5月9日(金)

わさび農園の見学後 隣接した小川のラフティングを楽しむ事になった。
グラスボトムのゴムボートに6人 パドルを手に救命胴衣を着込んで乗船。
一同イチニ・イチニの掛け声のパドル捌き、ボートは上流に。
柳の綿毛がチラチラと我々のボートに降り注ぐ。

20分ほど漕ぎ登った所でパドル漕ぎは終わり。
ここからは川の流れに任せたドリフティング、
透明度の高い水を透して水中花をもった川藻が綺麗に見れる。
川岸には菖蒲が群生している。
ゴムボートは新緑の緑のトンネルノ中を流れに身を任せて
ゆったり流れてゆく。カメラタイムだ。




行く手に本日のお目当て「3連水車」が見えて来た。
昔から有った物かと思っていたが聞くところによると、平成元年、
黒澤明が映画「夢」の撮影の際 農村の原風景を再現する為に
作ったセットをそのまま保存してあるのだそうだ。





小屋の中に石臼こそ無いが、しかし建物・水車そのものは本物。





前回わさび農園を訪れた時にはこの3連水車は
このように観光客に向け公開されていなかった。
10年ほど前に公開され、安曇野観光の目玉となっている。
映画のセットで昔からあった本物ではないけれど
「本物らしく見える農村の原風景」を楽しんだ気分で何とも複雑な気持ち。


わさび農園

2008年05月15日 21時45分34秒 | 家族行事
5月9日(金)

GWも終ったのでそろそろ遠出でもしてみようと信濃方面にドライブする事にした。
4月末に118円でガソリンを満タンにしてある。
例によって起き抜けで出発し途中のサービスエリアで朝食となる。

今回の旅程は黒澤明の映画「夢」のシィーンとなった「三連水車」の見学、
わさび農園の近くにあるらしい。
そしてその近くにある昔よく通った「鄙には稀な」フレンチ料理の「花ばんだ」で
昼食を取る事、今でもやっているかな?インターネットで調べてもよく判らない、
とんだセンチメンタルジャーニーだ。
序に白馬の「三矢小屋」に寄る。
今夜の宿は「白骨温泉」。
次の日は上高地の帝国ホテルで昼食。

中央道から長野道を経由豊科インターからは国道を信濃大町へ。
まず第一の目的地「大王わさび農園」へ。



冷たそうな良く澄んだ水の豊富なわさび農園は昔見学した時と変わっていない。
あの時は子供達も一緒だった。
わさびソフトクリームを食べたのを覚えている。
今回も食べてみた。バニラ・フレーバーの方がいいや。



わさび農園に隣接して小川が二本流れている。
万水川(ヨロズイガワ)と蓼川だ。
土手には道祖神の石像が沢山並んでいる。
川では観光客がラフティングを楽しんでいる。



ミスターマスダもラフティングを楽しんでみた。
船底がビニールで透明になっているゴムボートだ。
川は浅く綺麗な川藻が澄んだ水を透してしてよく見える。
「梅花藻」が美しい。白梅そのままの花、水中花を持つ藻だ。
川に覆いかぶさるように生えている柳の木からは
柳の綿毛が小雪の様にチラホラ舞っている。



下船した時 係りの人に柳の綿毛「柳恕」 (リュウジョ)を見せてもらった。
初めて見た。コットンに良く似ている。
お礼に柳は英語でウイローと言うんだと教えてあげたが疑わしそうな顔をしていた。
ウイローは名古屋名物「ういろう」のことが頭にあるらしい。






ハーブの花

2008年05月08日 09時01分11秒 | 四季の花々
5月8日(木)


シドニーに住んで居たときの家は
階段状の広い庭があって、家主の奥さんの趣味で
花々は無論 ハーブも沢山生育していた。

その後ニューヨーク勤務を経て帰国した頃、
日本でもハーブへの関心が出始めていた。
家人は早速ハーブ園作りに夢中。
多い時には50種類くらい育てていたようだが、
今は丁度半分の25種類くらいだ。

ハーブも季節、季節に可憐な花を付ける。
今、我が家の庭に咲いている
ハーブの花たちの幾つかを御披露したい。

イベリス


ラベンダー


スノーフレーク・ゼラニウム


ルウ


ポジリ


これから夏に向けては
ペレニアル・フラックス、ベルガモット
チェリーセージ、パイナップル・セージ
シルバー・タイム等がある。
ほぼ一年中咲いているローズマリーや
ナスタチュームも愛らしい。

ちなみに、樹木ではあるが、我が家にあるものでは
「ゆすらうめ」や「ミモザ」もハーブの類に入るようだ。