森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

初冬のキリンソウ ①

2010年12月21日 | 自然観察日記
温かいせいでしょうかキリンソウが花を見せていました。普通は初夏の花として扱われるものですが師走にそれも八木鼻の国道脇。もっとも花は大きな塊にはなっていなくてぱらぱらと散在している感じで力強さはありません。それでもここの一角が青々として周りの風景になじまない状態です。ベンケイソウの仲間には案外寒い時期にも適応しているものも見受けられますから、そんな能力を発揮するDNAでもあるのでしょうね。

初冬のキリンソウ ②

2010年12月21日 | 自然観察日記
咲いている時期が変わっているだけでなく、花にも変異が見られます。普通は5数性の花(右下)を作りますが、4枚の花弁を持つ4数性の花(左上)が見られます。観察してみるとここの個体群には結構4数性の花があって「まれな状態」ではなそうです。いろいろな形質を持っている種は盛んに変異をしているということですから発展途上の種とも理解できます。環境にどんどん適応していこうとする現れなのかもしれません。