森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

鮮やかな「花」

2011年03月04日 | 自然観察日記
保内の温室に立ち寄ったときのことです。光の少ない場所に目立つ「花」がありました。「花」といっても厳密には苞葉でこの一つ一つの葉腋から花が咲きます。名前を控えてくるのを忘れて種名はわかりませんが、花序の赤い苞葉の配列が「稜」を持つように見えますからシソ科の花でしょうか。在来種のウツボグサに近いもののようですね。
温室の植物にはこういう鮮やかな「花」がなぜ多く、温帯の植物には少ないのか・・・?。ふとこの環境で思いつきました。熱帯の林床などに生育するこういった草本類には常に光が少ない薄暗い環境なのでしょうから、花として機能させるにはとにかく目だ立たせないければ子孫を残せない・・・。などという解釈である程度は的を得ているのでしょうか。しかし、実際には林床にあまり草本は無いようで、多くが着生植物であったり、案外光条件がいい環境に生息する種があるので納得できる解はまさないですね。