森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ユキムシ

2011年03月09日 | 自然観察日記
真っ白い雪原、生き物など何もいないように見えますが、3月ともなると実に多くの生き物がいるのです。ユキムシといわれる昆虫の仲間もそのうちの一つで、雪面を間近で観察するといろいろな種類が見つかります。小さな黒い染みみたいなものが結構沢山もぞもぞしています。この写真のものはセッケイカワゲラというのだそうで、少し腹部が丸みを帯びているので♀だそうです(♂は細長い)。この時期広い雪原に出てきて何をしているのかというと、子孫を残すための交尾と産卵。産卵はこの雪の中でするのだそうで、雪解けと共に水の中に移動して孵化し水生昆虫として幼虫時代をすごすという話しでした。まだまだ知らないことが沢山あります。このユキムシの仲間にも未知の事が沢山ありそうです。ユキムシを研究している人の話はほとんど聞きません。