森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

佐渡天然スギを訪ねる

2012年09月20日 | 自然観察日記
今月初め佐渡の天然スギの森を目指しました。県内にいながら佐渡は実に三十数年ぶりで20台後半に行った以来です。意を決して企画したものでした。島に渡りながら、天候の具合で一時は断念しそうな時間もあったのですが紙の庇護で想いを果たせた旅でしたね。
佐渡の山中に入ったのは初めてですから、事前の知識とはかなり違う面があって大変有意義な時間になりました。暫らくは佐渡の自然を紹介することになります。

四天王スギ

2012年09月20日 | 自然観察日記
観光目的に整備された天然スギの散策路はおよそ2kmくらいで歩くだけなら40分もあれば十分な平坦なコースです。ところどころに大木や奇木があって名前をつけらレテいます。今回はこのコースを散策しました。
名前を付けられたスギが重要なのではなくて、佐渡外海府の峰には実に天然のスギが多いことが重要で、私にとっては意外であり驚きでした。一見植林したのではないかと思わせるような箇所も遠目にはあってかなりの個体数があります。知人の話では高く売れそうな自然木を伐採し運び出してあるのだそうで、材にならないような奇木が残されているのだそうです。そういえば同じような話が屋久島の屋久杉にもあって、名前が付けられ大切にされているものは全て「価値のない」ものだったのだそうです。

佐渡の魚付き林

2012年09月20日 | 風景
石なの天然スギを見る前日海岸線の植物を観察しました。そのうちの一つが北小浦の熊の神社の魚付き林。タブの巨木で覆われた一帯は見事な林を形成しています。海面までせり出している景観は県内ではほとんど見られないもので貴重なものです。
しかし、熊の神社の手入れはほとんどされていないようで、森には竹が侵入してきていてかなり心配な状態です。大きくない森なのにその中心を道路が突っ切っていて、この森の価値を知らない人々の仕業かと残念に思いました。道路を作る時点でもう少しこの森の価値に気づく人がいて、迂回させて作っていればと思うばかりです。