アカヤシオに代わってこの時の主役はトウゴクミツバツツジでした。稜線のかなりの部分をこのミツバツツジが陣取ってこれ見よがしに咲いています。この景観も圧巻で上州の春の山の素晴らしさを体感できました。樹高はせいぜい3m程度でしょうか。アカヤシオのような大きな樹になるようなことはなく株立ちで葉の出る前に花が咲くタイプのツツジです。
ミツバツツジは各地にいろいろな亜種や変種が自生しています。どれもよく似ているため花だけみても簡単には区別できません。越後にはユキグニミツバツツジというミツバツツジが自生していますが、その見極めを瞬時にできる人はまずいません。私の個人的な観察でいえることは開花時期がかなり異なるということ。同じ場所で生育させて開花する時期を計るとトウゴクミツバツツジの方が早く開花し、1週間から10日くらいのタイムラグがあってユキグニミツバツツジが開花します。それであきらかな遺伝子の違いがあるのだと理解しています。花の色が濃いとか薄いとかはあまりあてにはなりませんね。