変わった名前です。これも久しぶりに出会った貴重種。一見ツルリンドウそのもので、少々小さい感じがするだけでそのまま見過ごしてしまいそうなもの。花の季節もまだですから気づくこともほとんどないのですが、今回はこのように地を這って広がっていて見つけやすい状態でした。亜高山帯の針葉樹林の林床に生育するといわれ、ツルリンドウと異なりものに絡まりよじ登ることはほとんどせず地面を這うように広がるのが特徴とされます。まさにその通りの生態でした。
ツルリンドウに似たテングノコズチを別種扱いなら、このヒメアオキもそれに匹敵するのではと思われるほど里山で見るヒメアオキと印象が違います。全体に小型。際立って葉の細さが目立ちます。ヒメアオキの変異の幅が大きいという話を聞いていますからそれで納得することにしています。