森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

チャツボミゴケ公園

2016年09月13日 | 自然観察日記
草津の奥にチャツボミゴケ公園というちょっと変わった名前の自然公園があります。野反湖へ向かう途中で案内板が目に留まり思い付きで立ち寄りました。中之条町の公立公園らしくレンジャーもいてなかなか管理された公園です。そもそもチャツボミゴケというのが何者か分からなかったのですが、公園に入って解説版を読むとコケ植物で最も酸性の水に耐えられるという珍しい種とのこと。このコケが生育する環境は酸性の温泉が湧き出る水系にみられるということが記載されていて、この公園にはこのコケが景観的にも他に類を見ないような大きな群落を形成しているという説明です。
(入園料が300円)

公園全景

2016年09月13日 | 自然観察日記
岩の周辺に緑色のものがチャツボミゴケ。このあたりには穴地獄という温泉が湧きだしている場所でそこからの湧きだした温泉(熱くない)が複雑な水路を形作っていてその水際にチャツボミゴケが生育しているという変わった景観を作っています。これを取り巻くように木道がぐるりと一周できるように設置されていて鑑賞できるようになっています。残念ながら直接チャツボミゴケを触れることができずにルーペで細部を観察できませんでした。

穴地獄

2016年09月13日 | 自然観察日記
穴地獄と呼ばれる温泉が湧きだしているところ。こういう箇所が数ヶ所あって複雑な水路を形作っていました。もちろん、別に雨水を集めて流れる沢もありこのあたりで両者が混合しているようです。穴地獄の温泉には木道からでは直接触れることができませんが、湯気も上がっていませんしあまり高温ではないようです。しかし、硫黄と思われるおだも見られ周囲には硫黄の匂いが立ち込めています。強い酸性の泉質と思われます。

チャツボミゴケ

2016年09月13日 | 自然観察日記
木道の上から撮ってみてもコケ植物とは分かってもどういう形態上の特徴があるかわかりません。しかし、岩に張り付いている造形はなかなかいいものです。

チャツボミゴケ公園の美しい景観

2016年09月13日 | 自然観察日記
強酸性の水系ですからほとんどの植物は生育できません。唯一チャツボミゴケが生育しています。これだけの広さで群落がみられるのは極めてまれでそういう意味でも貴重なものだと思いました。