森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ゴマギ

2019年12月07日 | 自然観察日記
国道わきの駐車場から姫川源流湿原に向かう散策路があります。ここを歩き始めて間もなく行くとゴマギが繁茂する一角に出ました。花が盛りの季節で花の香りもほんのりとしてきます。

ゴマギの花序

2019年12月07日 | 自然観察日記
小さな花が大きな塊になって咲いています。散房花序という形式の花序です。装飾花を持たないガマズミ属の種です。APG分類ではレンプクソウ科になります。

ゴマギの葉

2019年12月07日 | 自然観察日記
葉はかすかにゴマの香がすることからこの名前があるのですが、葉をつぶすと香りが強く出ますから案内するときにはこの体験をしていただきます。匂いは自然を知る重要な武器ですから匂いに特徴があるものはできるだけ逃さず利用することを心がけています。この写真の葉はやや若い葉で成葉ではないのですが、全体に丸みがありますからこの地域に生育するゴマギはヒロハゴマギといわれるタイプかもしれません。

赤味帯びるゴマギの葉

2019年12月07日 | 自然観察日記
すべての株が赤くなるわけではないようですが、源流湿原の湿地に近づくと赤味を帯びた葉を持つ個体が目に付きました。水分環境との関係があるかどうかわかりませんが、今後も各地の観察を積み重ねていけば答えは何となく見えてくることでしょう。