葉はかすかにゴマの香がすることからこの名前があるのですが、葉をつぶすと香りが強く出ますから案内するときにはこの体験をしていただきます。匂いは自然を知る重要な武器ですから匂いに特徴があるものはできるだけ逃さず利用することを心がけています。この写真の葉はやや若い葉で成葉ではないのですが、全体に丸みがありますからこの地域に生育するゴマギはヒロハゴマギといわれるタイプかもしれません。
すべての株が赤くなるわけではないようですが、源流湿原の湿地に近づくと赤味を帯びた葉を持つ個体が目に付きました。水分環境との関係があるかどうかわかりませんが、今後も各地の観察を積み重ねていけば答えは何となく見えてくることでしょう。