森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

グレビレア・ラニゲア

2021年01月02日 | 自然観察日記
外国産の種が多く展示されている一角に奇妙な形の花をたくさんつけているものがありました。日本の植物には全く近縁種がないもので興味をそそられます。「グレビレア・ラニゲア」という名板がつけてありました。グレビレア属はヤマモガシ科の一つの属ですが、この属は日本には自生していません。しかし、科の名前になっているヤマモガシという常緑の低木から亜高木になる種が静岡県以南の西日本にみられるそうです。ただ、私は今まで出会ったことがないので全く未知の種です。また、この種がヤマモガシ科の唯一の国産種なのだとか。そんな種が科の名前になるというのも面白いことです。ヤマモガシ科の種は南アフリカやオーストラリアに多くこの地域が生育の中心になっています。グレビレア属はオーストラリアに分布しているグループのようです。

グレビレア・ラニゲアの花

2021年01月02日 | 自然観察日記
グレビレア属はオーストラリアの植物です。私にとってオーストラリアの植物は不思議で奇妙なもののオンパレードです。それでも、花の作りなどは共通しているものが多いのですから見れば理解できるのですが、このグレビレア・ラニゲアの花には首をかしげてしまいました。

グレビレア・ラニゲアの花弁の変化

2021年01月02日 | 自然観察日記
飛び出ている毛の多い細長いものがめしべのようです。それを挟んでいる赤いものが花弁と理解して、めしべが伸び切った時に花弁の色が変わり黒くなるということのようです。おしべが見当たらないので雌雄異株でこれは雌株ということでしょか。

グレビレア・ラニゲアの葉

2021年01月02日 | 自然観察日記
グレビレア属の種は認識したのは初めてのことですから頭の片隅に置くこととして、西日本に自生するヤマモガシを見てみたいと思いました。近いうちにそんな機会ができることを期待しています。ちなみにマカダミアやバンクシア、プロテアなどもヤマモガシ科の仲間だということですから普段馴染みのない植物でもこんな温室に行くことで学べることは嬉しいことです。