春の山野で見られるキイチゴです。新津あたりのスギの林の周辺にいくと普通に見かけます。長岡あたりでも自生していますがモミジイチゴほど頻繁に顔を出すということはありません。そこで、県内の分布を調べてみるとかなり方偏りがあることがわかりました。県北に多く県南特に三条・長岡から魚沼・上越といった頚城地方には採集記録がほとんどありません。深山に自生する種ではないので高海抜地域には見られないのは良いとしても中越地域の里山には少ないのは不思議です。ちなみに越後丘陵公園内にはわずかに自生しているところがある程度です。
咲いたばかりの花でまだ開ききった状態ではありません。花は比較的大きい感じで清楚な美しいものです。この種は上向きに咲くという性質を持ちます。実は赤く熟しモミジイチゴほどおいしくはありませんが食べることができます。