森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ハクチョウゲ

2010年06月17日 | 自然観察日記
民家の庭に咲く花をもう一つ。生垣に利用されていたハクチョウゲがちょうど見頃で、ここでも立ち止まっての鑑賞です。花には2形があるようで、雌しべの目立つものとおしべが目立つものがあります。これはおしべが目立つほうの花です。雌しべもあって下のほうに隠れていました。

カシタケ

2010年06月16日 | 自然観察日記
少し形が乱れている中型のベニタケのキノコにも出会いました。これはカシタケというキノコだと思いますが、色具合がかなりのバリエーションをもっている種で判別するのに困ってしまうこともあるものです。ナラ類の雑木林にしばしば発生するのを観察できます。

ウスキモリノカサ

2010年06月16日 | 自然観察日記
夏のキノコが出始めましたね。これはウスキノリノカサというハラタケ科の中型のキノコです。キノコを見るとすぐ食毒が話題になりますが、私はガイドをするときはその点は二の次にして、森におけるキノコの役割を考えさせる方向に誘導するように意識しています。脇に写っているのは近くにあった蹴飛ばされて転がっていたものです。キノコも大切な森の住人ですから、無意味に踏みつけたり蹴飛ばしたりはしないで欲しいものですね。

ウスキモリノカサの傘のひだ 

2010年06月16日 | 自然観察日記
デジカメを地面につけて傘を下から撮ってみました。綺麗な傘ですね。細かなひだがびっしりと整然として並んでいます。この一枚一枚の中に胞子を作る装置が並んでいるんです。そう思うとまた新しい発見をした思いになります。無数の胞子の中からほんの一つか二つの胞子がようやくこのキノコを作ったかと思うとこれもまた感動ものですね。

タチシオデ 雄花

2010年06月15日 | 自然観察日記
丸い球形の花序を出しているのはタチシオデです。雌雄異株ですからこれは雄花で雌しべはありません。球形という形状と色彩の地味な花はどんなポリネーター(受粉媒介者)を意識したものなのでしょう。詳しい観察をしたことがないので、なんともいえないのですが小さな虫が時折訪問するのを見ただけで、わざわざこんな形状でなくともと思ったりします。雌しべはほとんど受粉して果実がびっしり付いたものをこれから見ることになるのでしょうが、思いもよらないポリネーターが存在しているのかもしれません。

ハルジョオン

2010年06月15日 | 自然観察日記
余りに当たり前にあると「草」として一括処理されて、見向きもされません。このハルジョオンやヒメジョオンなどはその最たる例で、一生懸命に咲いて彩を添えてくれているのに邪魔者扱いですね。この花のようにハルジョオンはなかなか美しいではありませんか。見直してあげたいなぁと思います。そろそろハルジョオンは終わりヒメジョオンに取って代わりますが、その違いは最も手っ取り早い区別は茎が中空か詰まっているかですから、ポキッと折ってみれば判別できますね。ハルジョオンは中空です。

キツネノボタン

2010年06月15日 | 自然観察日記
キンポウゲに似た光沢のある花ですが、こちらは少し小さいですね。果実が金平糖様の形態でその先が物に引っかかるような鉤があるのが特徴です。
ダイコンソウの果実もこの鉤みたいなものがあるので、今度両種を見かけたらその共通性を観察してみましょう。そこに住む動物の毛に引っ掛けて種子を移動させようとする戦略のように見えますね。

ダイコンソウ 花

2010年06月14日 | 自然観察日記
可哀想な名前を付けられたものにこのダイコンソウがあります。葉っぱの形がダイコンに似ているとかで付けとされますが、それを含めてもダイコンには似ていないと思うのですが・・。黄色の花はバラ科の仲間だというのがわかります。「どこが?」と聞かれると答えに窮するのですが、雰囲気全体がそういっているのです・・・(説明になっていませんね)。

ダイコンソウの実

2010年06月14日 | 自然観察日記
実は他のバラの仲間に比べるとかなり違う気がします。むしろキンポウゲ科のキツネノボタンに共通する形態を見て取れます。同じようなところに生活しているためなのでしょうか。生物には「生活形」というのがあって、同じ環境に生活していると同じような形態になるという法則があるのですが、これもその一種かなと思っています。

ノゴマ ①

2010年06月13日 | 自然観察日記
余り詳しくない鳥の分野ですが、物知りな方が近くにおられるので次第に興味を持つようになってきました。バラ園の片隅にポプラの高木につるバラが巻かれています。そこに地味な姿の小鳥があるいていました。色具合からウグイスかな?と後を追いました。少し大きめですね。

ノゴマ ②

2010年06月13日 | 自然観察日記
振り返ったときにのど元に見えた赤い紋様。里山にいる小鳥は図鑑などで何度も見ていますから、あらから見当は付くのですが、この鳥は私にとっては始めての出会いです。綺麗な文様です。後ほど調べると「ノゴマ」ということが分かりました。
物知りの知人に話をすると、ちょっと驚きで顔で「まだいるの?今頃は北海道に行っているはずなのに・・・」。新潟では南からの渡りの際の通過のときに僅かに見られるとのこと。専門家でもなかなか見れないものだそうです。カメラに収めたのですからちょっと自慢です。

ハヤブサ?

2010年06月13日 | 自然観察日記
「ピーッ」よいう甲高い鳴き声がしたので、空を見上げると猛禽の影。少し離れた電柱の先端に止まったのをカメラの最大望遠で収めましたが、細部が分からない映像しか撮れないのではっきりした種が分かりません。大きさからハヤブサかあるいはサシバのようです。もう少し大型のカメラがないと鳥を追うのは難しいものです。

ガクウツギ

2010年06月12日 | 自然観察日記
ウツギの季節ですが、これは県内にはない種である人からいただいたものです。装飾花があって線香花火のような花弁のない花が特徴的です。「ウツギ」といってもウツギよりアジサイに近い種ですね。花はアジサイに近く、葉はむしろウツギに似ているかもしれません。西日本の谷筋に自生しているとのことです。

スモークツリー

2010年06月12日 | 自然観察日記
庭の花として人気の高いスモークツリー。大陸原産のウルシ科の植物だそうです。花の後のもじゃもじゃが何なのか・・・。どうもこの絵から見ると花柄の付け根当たりに沢山の棒状の突起が見られますが、これが発達するものですね。実はこれらも花柄で先端には花がつくはずなのですが、その花が発達しないというのが見方ですね。でも、どういうメリットがあってもじゃもじゃになるのでしょうね。果実をこのもじゃもじゃでカムフラージュするような意図でもあるのでしょうか。